コラム

 公開日: 2018-06-27 

ピアノ上級者と中級者ではここが違う! 

ピアノの上級者になるためには、必要な経験年数は練習量やレッスンの頻度により違いがありますので非常に個人差があります。3年で上級者レベルをマスターする方もいれば、10年以上かけてマスターする方も。何年でどこまでマスターするとよいというような決まりはありませんので、あまり年数にこだわらずにピアノを楽しんでほしいと思います。

一概に言えないピアノ上級者の定義とは

どれくらい弾けたら上級者なのでしょうか。

上級者の定義は年数でも曲の難易度でありません。難易度の高い曲に限らず、どんな曲であってもきちんと分析し、音やリズムなどをきちんと弾けるうえに、表現が素晴らしいことが上級者の定義ではないかと私は考えます。

ピアノの練習において初級の頃はひとつずつ音を拾っていくのですが、上級者になるほど楽曲をみて、フレーズごとのより大きな単位で繰り返し練習し、楽曲の構造を掴んでいきます。

しかし、どんなに素早く指が動いていても、音がうまく和音となって奏でられていないと上級者とはいえないと思います。

練習曲や曲集でみる初級・中級・上級者の違いについて

ピアノの上達度を表す定義はありませんが、表現として練習曲や曲集がよく使われます。

ピアノマーベルのレベル付けと合わせると、例えば入門~初級は「バイエル」で、ピアノマーベルレベルは1-4程度。
初級~中級は「ブルグミュラー25の練習曲」でピアノマーベルレベルは5-6程度。
中級は「ソナチネアルバム」でピアノマーベルレベルは6-7程度。
中級~上級は「ソナタアルバム」でピアノマーベルレベルは7-9程度。
ピアノマーベルレベル7以上は収録楽譜を演奏して上達することができます。
最も難しいピアノマーベルのレベル10は「幻想即興曲」「テンペスト第3楽章」「ラ・カンパネラ」などが収録されています。

しかし、初級ではバイエルに固執せず、お子さんの希望によっては童謡やアニメソングなど好きな曲も練習してもいいと思います。大人の方も少し弾けるようになったら「初心者でも弾ける映画音楽」のようなピアノ曲集の中から好みの曲を選んで練習するのも楽しいと思います。

楽譜の読み方における初級から中級の違いとは

初心者から初級の頃は、姿勢から指・手・腕の動かし方、譜読みなどおぼつかないことも多く、ひとつひとつ音を確認しながら片手練習や簡単な曲の練習を繰り返し行います。しかし、まだまだ弾きこなせる音型やリズムのパターンが限られています。

ある程度慣れてきた中級になると、初級に比べて楽譜の読み方が少し難しくなっていきます。バッハでは装飾音が増えますし、指の動きも速くなります。
ソナタでは芸術音楽としての表現が求められるので、感情を込めた演奏が求められるようになっていきます。
そのため楽譜表記は単純にフォルテッシモやピアニッシモだけではない新しい記号も増えていきます。あまり多いわけではなりませんが、強弱や速さに関連したものになるので、覚えておく必要がでてきます。

さらに調号も増えていきます。シャープやフラットの個数によってト長調やヘ長調になるなど、臨時記号も多用されていくので、調の音楽理論も覚えなければなりません。
「5度圏」という音階の理論はそれほど難しくはないのですが、実際にピアノの前に座って楽譜を見ながら、適切に指を素早い動きで動かすことは、すぐにできるものではありません。コツコツと練習して身につけていくしかありません。

中級から上級者へレベルアップのための曲や上級者向けのおすすめ曲

何年もピアノを習って練習を積み重ね、ある程度上達して中級レベルになったものの、途中から急に伸びないと感じる方がいらっしゃいます。

中級から上級に上達するには、古典派の曲ならハイドン、モーツァルト、ベートヴェンの曲がピックアップされた「ソナタアルバム」が役立ちます。古典派のソナタを勉強すると、楽譜から読み取る力や音楽に起こす力が身につけることができます。

バロック時代のピアノ曲であるバッハの「インベンション」と「シンフォニア」もレベルアップに欠かせません。この2つを弾きこなせることができれば、ピアノ上級者の仲間入りと考えていいと思います。

なぜなら、「インベンション」は2声の練習曲で、「シンフォニア」は3声の練習曲になっており、3声の練習曲を弾き分けることが上級者に欠かせないテクニックのひとつだからです。

ロマン派の曲ならメンデルスゾーンの「無言歌集」は、流麗なメロディーや安定したバス音の真ん中に、細やかな音で伴奏の声部が入っている曲が多く、表現力をしっかり磨けます。

また、チャイコフスキーの「四季」を溶けあうような和音で弾きこなせれば、ピアノ表現がぐっと向上します。

近代曲ではドビュッシーの「月の光」「アラベスク1番」「夢」などはマスターしておきたい曲です。

上級者になると技術や表現力ともに力が付いてきているので、さまざまな曲にも挑戦できます。
例えば、ベートヴェンでも中期から後期のソナタ、ショパンの「ノクターン」「プレリュード」、シューマン、ドビュッシー、ラヴェル、モシュコフスキー、モシュレスの作品など、多くの時代の作品を弾くことで多彩なテクニックと表現を身につけることができます。

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