コラム

2011-10-04

貸倒れが発生した場合の消費税額控除の取扱いと経理処理

課税事業者が国内において課税資産の譲渡等を行った場合において、その相手方に対する売掛金その他の債権につき、更生計画認可の決定により切り捨てられたこと等、一定の事実が生じたため、その税込価格の全部又は一部の領収をすることができず、貸倒れとなったときは、貸倒れとなった日の属する課税期間の課税売上げに係る消費税額から、貸倒処理した金額に係る消費税額の合計額を控除する(消法39①)。

1 控除の対象となる「貸倒れ」

(1)課税資産の譲渡等に伴う債権(例えば売掛金や未収金など)について生じたものに限られる。
  貸付金などの金銭債権について貸倒れが生じても控除の対象とはならない(消法39①)。
(2)免税事業者が課税事業者となった後において、免税事業者であった当時の課税資産の譲渡等の  相手方に対する売掛債権につき貸倒れが生じ、その対価の全部又は一部を領収することができな  くなったときは適用されない。(消基通14-2-4)。
(3)貸倒引当金への繰入れ(法法第52条①)は売掛金等の相当  部分について回収の見込みが  ない場合などに認められるもので、実際に「領収することができなくなった」事実が発生してい  るわけではないので貸倒れに係る消費税額の控除の対象にはならない。
(4)簡易課税によっても、適用される。
 (参考)「売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除」(消法38)についても、適     用される。

2 貸倒れに係る消費税額の控除の適用を受けることができる場合
(消法39①、消令59、消規18)

(1)法律上の貸倒れ
① 更生計画認可の決定により債権の切捨てがあったこと。
② 再生計画認可の決定により債権の切捨てがあったこと。
③ 特別清算に係る協定の認可により、又は整理計画の決定により債権の切捨てがあったこと。
④ 私的整理による関係者の協議決定で、次に掲げるものにより切り捨てられることとなった部分
 の金額
(イ)債権者集会の協議決定で合理的な基準により債務者の負債整理を定めているもの
(ロ)行政機関又は金融機関その他の第三者のあっせんによる当事者間の協議により締結された契
  約でその内容が合理的な基準によるもの
⑤ 債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その債務を弁済できないと認められる場合におい
 て、その債務者に対し書面により明らかにされた債務免除額

(2)事実上の貸倒れ
債務者の財産の状況、支払い能力等からみて債務の全額を弁済できないことが明らかであること。

(3)形式上の貸倒れ
① 継続的な取引を行っていた債務者との取引を停止した時以後1年以上経過した場合(担保物があ る場合を除く)。
② 同一地域の債務者に対する売掛債権総額が取立費用に満たない場合において、督促したにもかか わらず弁済がないとき。

3 経理処理
たとえば、得意先に対する売掛金1,050,000円全額が回収不能となり、貸倒れとなった場合の経理処理は次のとおり。

   ① 税込経理の場合
    (貸倒損失)  1,050,000円 / (売掛金) 1,050,000円
  
   ② 税抜経理の場合
    (貸倒損失) 1,000,000円 / (売掛金) 1,050,000円 
    (仮受消費税等) 50,000円

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