コラム

2015-10-24

「私」と「他者」の現在の無意識のつながりを読み解く

心因に直接的に影響を及ぼす無意識層

前回に引き続き、無意識について。
前回、S.フロイトが「無意識を発見」し、J.ユングが「無意識」をさらに「個人的無意識」と「普遍的無意識」に分けたというお話をしました。

カウンセリングに際に、「無意識」の理論に基づいて、無意識に抑圧されている事柄を探っていこう、箱庭を作ってもらって普遍的な象徴そ探っていこう(例:砂のふくらみは「母」の象徴を表している)とか、といった色々な立場がありますが、私は、悩み事などの心因性のクライエントの方がこられた際には、その悩みに直接的に結びついていて、まだ気づきを得られていないところの掘り起こしから始めます。

ママ友関係の付き合い方に悩んでいたり、ご主人や奥様などパートナーとの関係について悩んでいたり、職場の人間関係で悩んでいたり、といった、いわゆる一般的な日常生活における悩み事のような場合は、これまでの経験から、抑圧している事柄を探索したり普遍的無意識の象徴を探ったりすることは、最も速効な方法とは言い難いように思います。

時代ごとの層の重なりとしての個人的無意識(幼少期の無意識・現在の無意識)

個人的無意識は、いつ、その元になる経験をしたかによって、分かれていると考えると、心を分析する際の一つの指標となり、こころが理解しやすくなります。
おそらく時間軸で、階層になっていると考えられ、その中でもまず重要な層は、パーソナリティの基盤ができる「幼少期の個人的無意識」でしょう。
それから年代を経てそれぞれの無意識重なってきて、「現在の無意識」層になります




ここまで、わかりやすくこころの構造を等分化して書いてきましたが、実際の意識の割合はほんの1点。
10%だ、1%だという議論はありますが細かな数字はおいておいて、私たち自身が知っている自分自身、すなわち意識はこころのほんの一角です。
本当の自分のほとんどを、自分自身が知らないということです。
図に書くと下のような感じでしょうか。


「私」の無意識と「他者」の無意識は相互に影響を及ぼす

「意識」で悩んでいる事柄は多くの場合、「現在の無意識層」に根をもっています。
カウンセリングでは、精神的不健康の原因である心因を分析するためにこの無意識層を探っていきます。
現在の無意識層は現在の状況、とりわけ、現在その人を取り巻いている人間関係をもとに出来上がっていると考えられ、また、その現在の状況はとりまいている他人の一人一人の無意識層にも影響を及ぼしていて、「私」の無意識層と「他者(他人)」の無意識層はお互いに影響を及ぼしながら複雑にからみあっています。


悩み事で一番多い事柄が対人関係、例えば、恋人関係、夫婦関係、親子関係、仕事関係であることから、心因性のカウンセリングの場合はこのような現状の無意識に影響を及ぼしている要因を掘り下げて解きほぐしていくことからはじまります。

そのためには自分の心の分析は当然のことながら、相手の心の分析、自分と相手の関係の中で生じる心の力関係の分析などを掘り起こして分析していきます。
そのための道具が、心理学が教えるところの理論や方法になります。

今日は実際のカウンセリングで着目するところの無意識について、私なりの考え方を書きました。
二次元、三次元、ひょっとすると四次元(?)のような複雑な「こころ」をできるだけシンプルに説明できればと試みました。
関係する心理学の理論などまた、記事に挙げていきたいと思います。

今日の記事がどなたかのご参考になれば幸いです。

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