コラム

2016-03-12

歳をとっても生き生き活動するための脳のトレーニング

良く受ける質問:どんな脳のトレーニングをすればよいですか?



「歳を取っても認知症にならないようにどんな脳のトレーニングをしたら良いですか。」

これは私がよく受ける質問の一つです。

まず、認知症は病気なので、原因があり、それに薬物療法などで対処する必要があります。
そのため、脳のトレーニングが直接的に効果があるかというのは難しいところです。

しかし、頭の老化をできるだけ抑えること、そして、脳の若さを貯金しておくことは、生き生きとした老後を送る秘訣であり、
それがまた、活力や何かをしようと思う動機づけを生み、ストレスも軽減され・・・・と、サクセスフル・エイジングのループの中で毎日を過ごすことができます。
そしてそのような生活は認知症になるリスク要因を少なくすることにもつながります。

脳の機能の局在


お伝えするべき視点はいろいろありますが、今日は、脳の機能局在と統合について書いて見たいと思います.......て硬い言葉ですが、話は単純です。

脳は、部分部分それぞれで、機能が決まっています。

大きな機能で言うならば、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉頭頂葉4つの部位に分かれていて、

前頭葉は、物をかんがえるところ、言葉の発生、運動、
頭頂葉は感覚や動きの知覚、
側頭葉は聴覚や言葉の意味の理解や記憶、
後頭葉は視覚

とそれぞれ機能が異なります。

また、その中でも更にポイント的に機能が異なります。

このようなことを脳の機能局在と言います。


脳の機能の統合


しかし、機能は局在しつつも、バラバラに働くのでなく、それぞれが一致団結して、すなわち、統合して働きます。

例えば、料理で食材を触る時、
それを見て(後頭葉)、
触るものまでの距離感を測り(頭頂葉)、
見たことがあるものであるならば、記憶を頼りにそれが何であるか判断し(側頭葉)、
その記憶を元にその材質にあった圧力で掴み(頭頂葉)、
記憶をもとにどんな手順で何を作ろうかと考えます(前頭葉)。

この様に脳の機能は統合しつつ「全体性」をもってはたらきます。

統合を意識して脳のトレーニングを行う



脳のトレーニングというと、ペーパーテストのような形式で何か作業をすることをイメージしがちですが、それはあくまでも前頭葉機能を中心とした脳のトレーニングの一部です。

確かに、脳の老化や認知症で変化するのは前頭葉の委縮の影響が大きいです。

しかし、脳は全体として一つの働きを行います、
ですから、脳をトレーニングしようと思ったら、一部に特化したトレーニングよりも、全体を活用するようなトレーニングが好ましい。


ボールを上にほり投げてつかむ、季節に花の香りと色を愛でつつ花瓶を選んで、自分なりにアレンジメントして生けてみる、音楽を聴いてテーブルやお皿で即席のドラムを叩いてみる(ちょっとお行儀悪いですが…)といった、ちょっと脳の全体性を意識した「遊び」、言い換えれば、脳のいろいろな機能を一度に使うような遊びを意識して行ってみることが、日常で簡単にできる脳トレーニングになります。


今日のお話をちょっと心の隅に止めておいていただいて、脳トレーニングに活かしていただければさいわいです。



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