コラム

 公開日: 2017-03-25  最終更新日: 2017-03-29

床の間に飾り棚を取り入れ季節を味わう

床の間は、日本の伝統が感じられる空間で、近年は、現代的な住空間にもなじむシンプルでスタイリッシュな床の間も提案されています。

掛け軸には四季を描いたもののほか、結婚や出産、桃や端午の節句、長寿を描いたものなどいろんな種類があります。時節に応じた掛け軸を飾ることで季節を感じたり、その家の繁栄や和を願うことができます。

また四季折々の花を飾ることで、春や夏の訪れを告げることができます。

床の間を飾り、感性豊かな暮らしを送ってみませんか?

位の高い人が座る場所だった床(とこ)とは?

これまでのコラムでもお伝えしてきたように「床の間」は、日本の伝統的な住宅様式のひとつです。

その歴史をひも解いてみると、奈良時代には、「床(とこ)」として位の高い人が座る一段高い場所を指し、神聖な場所として扱われていました。

室町時代中期から安土桃山時代には、床の間を含む書院造と呼ばれる武家屋敷の様式が完成。武家のあいだでは、権力を示すように豪華な床の間がしつらえられるようになりました。

そこからさらに時が流れ江戸時代になると、武家だけでなく裕福な商家なども床の間を設けるようになり、お客さまを迎え入れる場所として使われるようになりました。

江戸の頃に一部庶民の住宅に作られるようになった床の間は、明治以降は広く浸透し、多くの住まいで見られるようになります。

床の間は掛け軸や花などを鑑賞する場所

武家屋敷で取り入れられるようになった書院造りの「書院」とは、書斎を意味します。書を読んだり書いたりする小さな机が明りが入る障子窓の横に造作され、この部分を付け書院(出書院・平書院)と呼び、掛け軸などを飾る床の間、書に使う硯などを飾る違い棚を設けた床脇が「床の間」の原型となりました。

掛け軸は、仏教とともに中国から伝わった頃は仏画が中心でしたが、鎌倉時代の末になってからは宗教画だけではなく山水・花鳥など鑑賞用のものが描かれるようになり、客人を迎える際に床の間に飾られるようになりました。

自由な感性で楽しめる現代の床の間

上の項で床の間の歴史についてみてきましたが、いかがですか?
床の間の造作にはそれぞれ意味があり、そこに飾る掛け軸についても芸術鑑賞の色合いが感じられます。

みなさんの住まいでも床の間のある和室を設けて、四季折々の生け花や掛け軸などを楽しんでみてはいかがでしょう。

生け花でなくても、一輪ざしを置いて季節の花を挿すだけでも季節の移ろいを感じることができます。花入れは、趣味の陶芸の焼き物を使うとより一層の味わいと愛着が増すのではないでしょうか。

床の間は、現代の住宅に合わせてその様式を変化させ、シンプルでスタイリッシュなデザインも多数提案されています。

従来は、床の間と床脇のあいだには床柱という柱が施されるのが一般的ですが、床柱を省いた床の間もあります。和室があまり広くない場合は、壁面の半分を収納スペースとしながら、残りの半分を床の間のような飾り棚のスペースにすると空間にゆとりが生まれます。

壁を丸く切り抜いたような床の間も、斬新です。

いずれも間接照明を施せば陰影が生まれ、趣きのある雰囲気になります。

リビングとは異なる演出を楽しめる空間として、ぜひ床の間を取り入れてみてください。

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