現場主義の経営コンサルティングのプロ
コラム
2011-12-26
組織のマーケティング2
組織のマーケティング
マーケティングとは、「人の心を知る活動(こと)と人の心を動かす活動(こと)である」ことです。人は何を求めているのか、何を欲しているのか、どのようなことを望んでいるかを知ります。そして、その人たちに行動を起こしてもらうように働きかけます。
一般的に、マーケティングは、主に市場のことを扱っているのですが、実は、経営の視点においては、2つのマーケティングが必要なのです。なぜなら、経営は、マーケットと組織を扱うからです。この2つの側面、1.市場のマーケティングと2.組織のマーケティングをすることです。まさに、マネジメントです。
それでは、まず、組織のマーケティングを考えると、人の心を知るとはどのような人の心を知ることでしょうか。
それは、
1.従業員の心
2.入社する人の心
3.経営者の心
の3つです。
従業員とは、今、会社で働いている人たちです。従業員は、なぜこの会社で働いているのか、何のために働いているのか、楽しいのか、つらいのか、給料に満足しているのか、社長や部長のことをどう考えているのか、何をしたいのか、褒めて欲しいのか、声をかけて欲しいのか、出世したいのか、残業は嫌なのか、もっと働きたいのか・・・・・などなど挙げればきりがないくらい、いろんなことを考えています。そういった従業員の心を知る必要があります。
その為に、普段の言動をよく観察したり、会話をしたり、質問をしたり、面談したり、飲みに行ったり、評価をしたりします。他に、慰安旅行や、運動会、クリスマス会、合宿、ランチ会などもあるでしょう。従業員との接点を増やして、より本音に近づこうとします。
入社する人の心とはどのようなものでしょうか。新卒採用や中途採用も含めて、当社に入社しようと考えている人のことです。その動機は、どこに魅力を感じているのか、何をしたいと考えているのか、給与のこと、休日のこと、規模の大小、仕事のやりがい・・・・これもきりがありません。どんな人が当社に入りたいと考えているのか。求める人材と入りたいと思ってくれる人材とが一致するような組織開発や、教育、採用基準、アピール方法を考える必要があります。
経営者の心は、この会社をなぜ創業したのか、会社の存在意義は、社会にどう役に立ちたいのか、どんな経営をしたいのか、どんな人材が欲しいのか、これからのビジョンは、事業目標は、どんな商品やサービスを提供したいのか・・・・などです。
組織運営、マネジメントにおいて、社長は、これらのことを、経営理念やミッションとして掲げたり、年度方針を発表したり、朝礼、訓示、経営合宿、など様々な機会を通じて、発信して、従業員に知ってもらうよう最大の努力をします。
従業員にとっても、社長が何を求めているか、何を考えているかを知らないと、どう行動したら良いか戸惑ってしまいます。
これら3つの心を知ることで、どのような組織を作るのか、適材適所はどこなのか、人材育成の仕組みをどうするのか、価値浸透の方法はどうするのか、採用プログラム、人事制度、評価制度、給与システムなど様々なしくみをどう設計するのかが、明確になってきます。3つの人の心を知らないと、組織の設計はできません。
次に、3つの人の心を知ったけども、その人たちの心や考えにどう働きかければ、その人たちの心を動かすことができるのでしょうか。
人の心を動かすとは、とはどのような人の心でしょうか。
それは、
1.従業員の心
2.採用したい人の心
の2つです。
従業員の心とは、精神的充足、物質的充足です、または、欲求かもしれません。心を動かすためには、何を求めているのかを知り、それにこたえていくということです。一人ひとりに、アプローチして、会社の求める人材になってもらうような仕掛けや仕組みを作っていきます。会社への貢献度が高い人材になってもらうために、従業員の心に働きかけていくのです。
2番目は、採用したい人が、当社に応募して、意欲を持って入社してもらうことです。入社したい人ではなく、採用したい人に魅力を持ってもらうアプローチをする必要があります。それは、会社のブランド、知名度、社会貢献、業績、既存社員の魅力、社長の魅力、将来性など、様々な角度から取り組みます。
このことを組織の絶対的構成要素だと考えると、これらの5つのポイントを常に考えれば、良い組織づくりができるということになります。この組織マーケティングをした組織図が、その組織の関係性を表現することになります。組織図に、会社が考えていることが、会社の中の関係性が表現されています。
それでは、もう一つの市場(マーケットプレイス)のマーケティングを考える時に、人の心を知るとはどのような人の心を知ることでしょうか。まず、市場(マーケットプレイス)とは組織の外の事すべてを対象とすると考えてください。
そして、人の心とは、
1.買う人の心
2.売る人の心
3.作る人の心
の3つです。
買う人は、小売屋さんにとったら一般消費者ですね、卸業者にとったら小売店さん(その先の消費者もあるかもしれません)が買う人です。メーカーにとったら、卸会社となります。
売る人は、販売員、営業マン、仲介をする人です。買う人のことだけを知っても片手落ちです。どうしたらもっと売りやすくなるのか、人に伝えたくなるのか(口コミ)、売りたい気持ちになるのか、という売る人の心を知ることが必要です。
作る人とは、製造現場の人、開発者、設計者、社長などです。どうすれば楽に、安く、無理なく、早く作ることができるのか、作る人の立場になって考えることも必要でしょう。そうすることで、納期、欠品や不良品の問題が解決できるかもしれません。また、なんでこの商品を開発したのか、作ろうと思ったのか、提供する側の思いによって売り方や、パッケージや、値段や様々な要素が変化してきます。その思いを知ること、知らせることです。
まず、人は何を求めているのか、何を欲しているのか、どのようなことを望んでいるかをリサーチ、アンケート、販売実績などを通じて知ることができます。マーケティング用語では、4C、3P、STP、ニーズ・ウォンツなどです。
しかし、その人たちの心を知っただけでは、研究に終わってしまうので、商品やサービスを買ってもらうよう、消費者が行動を起こしてもらうように働きかけなければなりません。ここで、人の心を動かす活動が必要となります。これが、販促、プロモーション、広告宣伝、値引き、リベート、期間限定、数量限定・・・・様々な方法があります。
次に、人の心を動かすとはどのような人の心でしょうか。
それは、
1.買う人の心
2.伝える人の心の2つです。
この2つの心は、もうおわかりのとおりです。買う人とは、消費者や仕入れる立場の人のことです。伝える人とは、販売する人、宣伝をしてくれる人(口コミ)です。その人たちが、買いたい、伝えたいと思うかどうかです。
ここで、売る人の心とあえて取り上げていないのは、受動的な状態を含んでいる(売らなければならない、何とか売らないといけない、といった気持)ので、より能動的な伝える人の心と表現しています。売るのではなく、伝えた結果、売れたという結果系の事象として捉えます。ですから、伝える人は、良さ、機能、役立ち度会い、安さ、使い勝手、信頼度、・・・など本当に自分で実感をして、いろいろな人に伝える人です。
商品やサービスが良ければ、知り合いにも思わず紹介したくなります。販売員や営業マンも自分たちが扱っている商品に自信や信頼感があれば、お客さんに売るという行為の前に、その良さを伝えることをします。伝えた結果、お客さんがその思いを受け取り、商品やサービスを買ってくれます。
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