コラム

 公開日: 2012-09-04 

会社設立のための準備 ~定款作成~

会社設立のための準備 ~定款作成~


日本人でも外国人でも、会社設立のためには、まず定款を作成しなければなりません。定款は、会社を設立する発起人が、会社の基本事項を決定するのですが、会社法上、定款の絶対的記載事項は以下5項目しかありません。
その各項目に、投資・経営ビザの取得を視野に入れた注意点を説明します。

尚、本コラムの目的は、外国人が起業するためのガイダンスですので、取締役会を設置しない最も簡単な、尚且つ小さな株式会社として説明して参ります。また、法律的にはやや正確さを欠く表現もあることも、予めご了承ください。

■ 目的
会社は、目的の範囲内で権利能力を有しますので、その目的を決定しなければなりません。 目的によっては、監督省庁の許認可が必要な業種がありますが、会社設立後に当該許認可を受けなければ当該営業が出来ないということです。 もちろん、不法行為や公序良俗に反する目的は認められません。

■ 商号
自由に決定することが原則ですが、株式会社の文字を入れる必要があります。
ただし、一般企業が○○銀行などと称することは、銀行法によって禁止されていますし、有名起業と同一名を名乗れば、指導を受けることもあり得ます。

■ 本店所在地
定款では、最低の行政区まで決めればOKです。東京都であれば○○区、市町村であれば○○市という記載です。
具体的な本店の住所、○○町△△番地などは、発起人が決定して、会社の登記申請を行いますので、定款と登記申請の記載は区別してください。

他方、外国人が投資・経営ビザを取得するためには、事業所として使用する施設が日本にあることが求められます。日本人は、生活している住所を本店所在地として起業することはできますが、外国人の場合、事業所と住居が同一物件であると、安定的・継続的事業経営が行われていないと判断され、入管審査では大きなマイナス要因となります。

しかしながら、立上げ当時は、投資金額を抑えるために同一物件で起業するケースも多く、通常は賃貸借契約でしょうから、少なくとも以下のポイントをクリアーにしておくべきです。
・ 貸主が、借主が事業所としての使用を承諾していること
・ 事業目的の部屋と居住部屋が明確に分離されていること
・ 公共料金などの支払いが借主と事業所とで明確に分離されていること
・ 事業所の看板などを掲げていること

■ 設立に際して出資される財産の価額
■ 発起人の氏名または名称および住所

この2つについて、一般的な実務上の定款の記載例を見てみましょう。
【設立に際して発行する株式】
当会社の設立に際して発行する株式の数は、○○株とし、その発行価額は、1株につき金△△円とする。
【設立に際して出資される財産の価額及び資本金】
当会社の設立に際して出資される財産の価額は、金(○○株 x △△円)とする。
当会社の成立後の資本金の額は、金(○○株 x △△円)とする。
【発起人の氏名、住所、引き受けた株式数等】
発起人の氏名、住所、発起人が割り当てを受ける株式数及びその払込金額は、次の通りである。
住所 ・・・・・・   氏名 ・・・・・・   ○○株   金(○○株 x △△円)

実際にはあり得ないと思いますが、会社法上は以下でも可能です。
・ 発起人      一人
・ 発行する株式   1株
・ 株式の発行価額 金1円
・ 成立後の資本金 金1円

入管法上では、外国人が会社を設立し代表取締役として経営を行う場合は、年間金500万円以上の投資を要求しています。 つまり、投資経営ビザのハードルのひとつが、外国人一人当たり年間金500万円の投資を証明することです。 年間投資額は直接資本金額を指すものではありませんが、資本金は投資額の元手ですので、金500万円の残額のある銀行の預金通帳を添えて、株主名簿にて外国人が金500万円を払い込み、その株式を保有することを証明する必要があります。
これは、個人事業として、例えばレストランを経営する場合にも当てはまります。


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