コラム

 公開日: 2013-07-17 

外国人技能実習生に対する法的保護の講習 その2

外国人技能実習生に対する法的保護の講習 その2


中国やベトナムを中心とした外国人技能実習生を受入れた京都や滋賀、大阪など関西圏に拠点を置く中小企業様や受入機関様が、もっとも心配なさる点は、技能実習生の日常生活ではないでしょうか。

法的保護の講習は、技能実習生が来日してすぐに行われます。 技能実習生もこれからの日本での実習と生活に意気込んでいますが、最長3年間日本で実習する間には、おもしろくない事やつらい事が当然あります。 若い実習生に魔が指すことがないよう、レクレーション等の息抜きや親身な相談も大切ですが、法律的にとんでもない事態を招く結果となる事を説明しておく事も重要です。

以下、コンビニでジュースを万引きした場合について説明します。
(あくまでも技能実習生が、万引きをしたらどのようになるか、よく理解できるように説明しておりますので、法律的に不正確な点はご容赦ください。)

まず、他国では出来心の万引きであれば、その品物を返却すれば許してもらえるという先入観のある外国人技能実習生が少なくない事を、中小企業様や受入機関様もご理解してください。

■ 刑法
万引きは、他人の品物(財物)を盗む(摂取)行為であり、窃盗罪です。
ジュースの価格が100円であったとしても、品物の価格に関係なく、窃盗罪が成立し、コンビニの店員さんに捕まれば警察へ通報されます。 起訴され有罪判決を受けると、前科一犯となってしまいます。

ここで重要なポイントは、他人は万引きして勘弁してもらったのに、自分の万引きの場合は捕まるのは不公平だ!という誤った考え方をきっぱり直す事です。

■ 民法
ジュースの価格100円をコンビニに弁済しても、万引きの騒動のため、数時間営業できなくなったとします。 もし万引きがなかったなら、コンビニが数時間営業して得られる利益分を、損害賠償金として請求される可能性も大いにあります。 恐らく相当な金額になるでしょう。

■ 労働法
労働法の究極の目的のひとつが、会社は労働者を簡単にはクビにする事が出来ないという事です。 ただし、技能実習生が万引きという反社会的な行為に及んだ場合は、話は別です。 また、労働組合の対応も冷たいと思います。 つまり、当該技能実習生は、会社を去らなければならない結果となるでしょう。

■ 入管法
会社が倒産したような場合、その技能実習生には援助の手が差し伸べられて然るべきですが、自らの過ちにより退職した技能実習生が再就職することは、まず不可能です。 当該技能実習生は、技能実習の活動をしなくなった事となり、在留資格を取り消され、帰国の途につく事になるでしょう。

身から出た錆とはいえ、余りにも悲惨な結末です。


当然ですが、来日してすぐに受講する法的保護にて万引きと聞いても、気の張っている外国人技能実習生は、私はそんな馬鹿なことするはずがないので関係ない、と思っています。 

技能実習生が企業にて実習を始めてからも、「初心忘れるべからず」として、各企業様や受入機関様において、繰り返していただきたいと思います。



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