コラム

2016-01-04

マンションの管理費滞納における時効消滅

管理費滞納の時効消滅
マンションの管理費滞納にも時効があります。
時効とは一定の事実状態が一定の期間継続することにより,権利を取得しあるいは喪失するという法律上の制度のことをいいます。
マンション管理費の時効は5年とされていて、管理組合は滞納者に対して何も措置をとらないでいると、滞納分を請求することができなくなってしまうことがあるのです。

また、単に滞納者に対して請求書を送っているだけでは、何も措置をとっていないことと同じで、時効は止まることなく、どんどんと5年に近づくことになります。
管理費の滞納問題は長期に渡って回収作業を行うため、請求もさることながら時効をストップさせる手続きも合わせて行わなければなりません。

<管理組合が時効をストップさせる3つの手段>

①裁判上の請求を行う
裁判所を介して請求する、「支払い督促」などがそれに当たります。

②差し押さえ(仮処分、仮差押え)
預金や不動産などの財産を差し押さえです。

③債務の承認
滞納者が滞納がある事実を認めるという行為です。
認める行為の中に、途中滞納分をいくらか支払うということも含まれます。

これら3つのうちどれかあれば、その時点で時効はストップするということです。

しかし、これら3つの時効ストップ要件を満たしているからと言って、勝手に時効が成立する訳ではりません。

滞納者は「時効の援用」をしなければなりません。
小難しい言葉ですが、管理組合に対して「時効ですから管理費滞納分は消滅しましたよ」と伝えることをしなければなりません。
特に裁判所を通して行う手続きではないことも知っておいてください。
但し、口頭で言うのは、後で言った言わないの問題となるので、内容証明や法務局で確定日付をもらった書面を管理組合に提出することが必要になります。

しかし、この書面を提出して、これで、滞納分はなくなった・・・と思ってはいけません。
これからが、管理組合との争いの始まりとなるのです。

管理組合としては「時効はまだ到来していないので、滞納分は消滅していません!」と必ずいうものです。
先程、時効ストップ要件の3つをいいましたが、「債務の承認」という部分でお互い主張が食い違い、裁判上での争いになります。

①裁判上の請求、②差し押さえは裁判所を介した手続きになるので、それをしたかしないかは一目瞭ですが、「債務の承認」だけは、当人同士でなければ分らないということがよくあります。

ここを管理組合は論点として、時効はストップしていないことを主張してくることが多いのです。

時効の援用は、時効消滅を主張することは出来ても、実際に滞納分が消滅させるまでに至らせることは非常に難しく、時間もお金もかかるということを知っておいてください。

以上、「マンションの管理費滞納における時効消滅」のお話しでした。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『法律相談から不動産売却まで安心ワンストップ』
公式ホームページはこちらです。
烏丸リアルマネジメント株式会社
代表相談員 矢田倫基 / 司法書士 矢田明日香
電話相談:フリーダイヤル 0120-570-400
メールでのご質問・お問い合わせは こちら

この記事を書いたプロ

烏丸リアルマネジメント株式会社 [ホームページ]

不動産コンサルタント 矢田倫基

京都府京都市中京区御幸町通丸太町下る毘沙門町553 御幸町ビル3階 [地図]
TEL:075-253-0881

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

66

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
矢田倫基 やたともき

首都圏・関西圏で1000件以上の実績を持つ任意売却の専門家(1/3)

 長引く不況による収入減や失業などにより住宅ローンを滞納する世帯が増えています。住宅ローンを滞納すると多くの場合、競売にかけられ強制退去となり自宅を失うことになります。 烏丸リアルマネジメント株式会社で代表取締役を務める矢田倫基さんは、...

矢田倫基プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

不動産と法律のプロが相談者を支援する任意売却の専門会社

会社名 : 烏丸リアルマネジメント株式会社
住所 : 京都府京都市中京区御幸町通丸太町下る毘沙門町553 御幸町ビル3階 [地図]
TEL : 075-253-0881

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-0881

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

矢田倫基(やたともき)

烏丸リアルマネジメント株式会社

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
事業再生~任意売却は消費税に気をつけろ!~
イメージ

不動産を売却するときに消費税が発生するときがあります。それは個人所有の不動産ではなく、法人が所有する不...

[ 事業主の任意売却 ]

任意売却後の自己破産 「メリットとデメリット」
イメージ

任意売却が終了しても、借金問題が全て解決するわけではありません。残った住宅ローンについては、その方の支...

[ 自己破産 ]

共有持ち分のみを売却することは可能か・・・?
イメージ

不動産を複数人で所有している場合がありますが、その不動産を売却する場合、原則所有者全員の同意がなければい...

[ 共有持分の任意売却 ]

支払い不能とはどんな状態なのか・・・?「自己破産」or「任意売却」
イメージ

自己破産や任意売却を行う前提として、債務者の方が支払い不能にあるかどうかという条件があります。しかし...

[ 自己破産 ]

定期借地権付き住宅における任意売却の注意点
イメージ

借地権の付いたマイホームがあるのをご存知でしょうか。定期借地権付き住宅です。関西圏の中でも京都は比...

[ 定期借地権付き物件の任意売却 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ