コラム

 公開日: 2018-04-03  最終更新日: 2018-06-04

気密を制する者が換気を制す 木の注文住宅(株)きーてらす/京都

換気を有効に機能させるには住宅の気密強化が必要不可欠


気密をしたらなんか息苦しいようなイメージが頭の中から消えなかった。そんな時期がぼくにはありました。それはただ、換気、気密、断熱の関係を全く理解していなかったのが原因でした。
理解さえしていれば窓の開放も自由にできますし、高断熱だから夏は暑い・・・。なんて事象も起きないのです。
今日は換気と気密の関係を一緒に掘り下げていこうとおもいます。

自然換気量


住宅を断熱強化し、気密性能も高めてあげると当然ですが漏気(隙間風)はなくなります。すると、なにもしなくても漏気のおかげでできていた自然換気量は必然的に減少します。
そこで出てくるのが計画換気です。

4種類の換気方式


一般的に用いられる換気方式は3種類あります。

第一種換気方式 吸排気を機械で強制的におこなう
第二種換気方式 給気は機械でおこない排気は自然に任せる
第三種換気方式 給気は自然に任せる排気は機械でおこなう
自然換気 気圧、温度差、風を使って自然エネルギーだけでおこなう

自然換気以外どの方式でもそうですが、換気量が多いと室内に入ってくる新鮮な空気の量も多くなります。ですが、汚れた室内の空気を排出し、新鮮な空気を室内に入れるためには1~3の換気方式では必要な家の気密性能は変化します。

※2種は住宅ではまず使わない換気方式なので除外します。
1種換気方式と3種換気方式で計画的に換気を機能させようと考えると住宅気密性能をある一定まで上げる必要があります。


相当すきま面積(C値


建物の気密性能である相当すきま面積(C値)は、建物の床面積1㎡あたりすきま面積(C値)であらわされます。値が小さいほど気密性能が高く家のエネルギーロスも少なくなります。

換気の種類とコスト


換気計画が大切なことはわかっていますが、ぼくが一番気になるのはコストの面です。機械で吸排気を強制的にする場合どうしてもイニシャルコスト(工事代ふくめ)+ランニングコストがかかるように感じてなりません。
今日はその辺りもふまえて一緒に考えていこうとおもいます。

第一種換気


吸排気とも機械でおこないます、

給気口を各居室に設けそこから廊下などに設けた排気口へと空気を計画的に排気していきます。断熱強化をし、気密も強化した住宅によく使われています。多くが熱交換型の換気機械を採用するため、給気側の空気熱と排気側の空気熱を機械の中で中和させ室内に取り入れるので、給気時に冷たい不快な空気が室内に流入することがありません。エネルギーロスの軽減にも大きく影響します。

※全熱交換と顕熱交換機があります。全熱は温度と湿度を。顕熱は温度のみとなります。
また、各部屋に吸排気口を設け計画換気をする方式もあります。ダクト工事が多くイニシャルコストが高くなる傾向がありますが、格居室でのコントロールするため、換気を制御しやすいといえます。

第三種換気


自然吸気口を設け機械で排気する方式です。
図面で説明
24時間換気が義務付けられている現在では最も普及しているタイプです。イニシャル・ランニング共にコストは安く安価にできる換気計画です。

各室から自然吸気をおこない排気はそれぞれの室で計画すると排気を各部屋で計画出来るので換気経路をシンプルに設計することができます。
デメリットは給気時に外気温がそのままダイレクトに室内に流入するため、冬場は冷たい風を感じることがあります。そのため、エネルギーロスが生じやすくなります。

コストを比較


第一種換気の場合ダクト工事などもふまえてイニシャルコストは50万円程度まで跳ね上がります。また、高効率の熱交換換気システムを取り入れる100万円近くまでコストはアップします。
ランニングコストはどうでしょうか?
消費電力にもよりますが60Wの全熱交換換気システムを24時間稼働させて月1036円程度となります。※1kwあたり24円での計算です。
その他に消耗品等も考慮しておく必要があります。

第三種の場合は換気栓の数も最小の場合(コスト重視断熱強化の家ではむかない24時間換気の経路のみを検討)数万円でできます。断熱強化をした家でも家の大きさ等にもよりますが10万円程度ではないでしょうか。第三種の場合、ランニングコストは24時間稼働で数百円となります。

気をつけよう台所換気


断熱気密強化をした住宅ではレンジフードは吸排気同時型を使うことが多くあります。これはレンジフードの換気量が計画している換気量の倍以上の性能を発揮するためです。
計画換気をしても料理をしたとたんすべてをレンジフードがかっさらっていくという現象が起きてしまします。
台所換気は単独で吸排気できることが必要となります。
気密性能の高い住宅で、給気口が何らかの影響で閉じた状態になったまま(例えば吸気口から寒い空気が入ってくるから閉めるなど)レンジフードをまわすと、適切に排気ができない恐れがあります。
台所換気は単独で吸排気できるものを適切に選ぶか、給気口をレンジフード付近に設けるかをする必要があります。

まとめます


コストだけを見れば断然に第三種換気方式の採用ですが、求める住宅のレベルによっては第三種換気方式では到達できないことがあります。
自分たちはどんなライフスタイルを送りたいのか。エネルギーロスの限りなく少ない家を求めるのか、長く住まうためにコスト配分を計画的に進めるのかをよくよく検討する必要があります。

値段だけでは決められないことはあります。

ぼくが考える家は第三種換気方式で各部屋での換気経路を確保する方法です。エネルギーロスは多少あります。完璧ではありませんが京都などでは十分なのではないでしょうか。

窓を開け、光を入れ、風を取り入れる。そんな家が京都にはピッタリなのです!

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