コラム

 公開日: 2011-04-09 

節税対策ではなくリスク対策

みなさんこんにちは、笑顔と元気で頑張っている村田です。

 毎年決算時期になると、利益を出している会社については、金融機関や保険会社から保険商品やリース商品などで税金対策をしませんかという提案を受け、その商品の可否について私の所に相談を持ってくる方が多くなります。

 もちろん、税引後利益を最大化させることが、経営者の努めでもありますから、税金対策って大切なのですが、でもそれだけでいいのかなと考えさせるような提案を持ってくる保険会社や金融機関があるのも事実です。

 今回はそういった課税の繰延商品と言われるものの正しい活用方法について考えてみましょう。

【会社にとってのリスクとは】 
 大切な自分の会社が将来にわたって安定的に成長を続けていくためには、将来発生しうる様々なリスクを想像し、そしてそれに対して会社がきちんと対応しているのかどうかを考えておく必要があります。

 これを自分の会社の「利益」と「お金」の二つの側面から考えてみましょう。

 まず「利益」という点では、第1に、業績は必ず波があり、必ず売上が低迷する時があることを前提に、たとえそうなったとしても利益(経常利益)を出せる仕組みをつくること。つまり固定費の削減に常に配慮出来ているかどうかを考える必要があります。人件費は適切か、過大な設備投資をしていないか、旅費や事務用品などの無駄はないのか・・・、などです。

 そして、第2に臨時の損失や費用の発生についても考えておきましょう。つまり、将来の、設備投資や自分をはじめとした役員が退職した場合の退職金、また、過去に高額で購入した不要な不動産の売却などです。これらは将来に費用や損失として発生する大きなリスクであり、利益で補って行く必要があります。

そして次に「お金」の面を見つめ直してみましょう。

 利益が出ればお金が出来ると思っておられる方が多いですが、実は決してそうではなく、利益があってもお金がないという経営者の方はとても多いです。
 つまり、利益があっても、それが借入金の返済や次の設備投資、また、運転資金の一部にまわされていることもあるでしょう。発展している会社ほど設備投資が多いため、、利益とお金が一致しない事にもなります。
 ですから、これらに対応できる仕組みを日頃から考え、手当てしていくことが、企業の財務体質の強化と、将来に向けての経営の安定化につながると考えます。

【利益の先送り(課税の繰延べ)】

 このような財務体質を強化する仕組みは、基本的には毎期毎期の利益の蓄積と、資金の積立てによって作り出していく必要があるのですが、でも、それだけではなかなかつくることはできません。つまり、利益とリスクが同時に起これば良いのですが、通常はそれが同時に起こるものではなく、違うタイミングで発生します。
 そこで、自社の業績が良好な時に、その利益を何らかの商品(リース商品や生命保険など)を使って将来に先送りする必要が出てくるのです。

【だから税金対策ではなくリスク対策】

 そういった方法により商品を購入するということは費用が発生すると言うことです。業績良好時に費用が発生すると、経常利益が平準化され業績が安定します。また、発生した利益は外部資金として積み立てられ、将来の資金不足時に利用することが出来ます。
 さらに一方では、本来課税されるべき利益が先送りされることにより、支払うべき法人税等も先送りされ、納税分の資金手当を少なくすることができます。そして、リスクが現実のものとなった時に、先送りした利益を取り戻すことにより、節税対策が完成します。

 ですから、金融機関や生命保険会社が提案する商品については、目先の節税効果ばかりに着目するのではなく、自社の財務体質を強化する目的を中心に考え、自社の将来にとっての必要性を十分に考えて検討することが大切だと思います。

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