コラム

 公開日: 2016-05-16 

交通事故の被害者

交通事故の事件で,よく被害者の方から言われることがあります。

「私は被害者なのに,何故,こんなに頑張らないと賠償が受けられないのか。交通事故でこんなに痛い思いをしているのに,さらにこんなに苦労して,賠償請求しないといけないのはおかしい。」

「加害者は,保険会社任せで何もしない。また,刑事罰を受けているわけでもなく,のうのうと普通に暮らしている。」

本当におっしゃるとおりです。

ただ,残念ながら,日本の法制度は,請求する(被害者)側に「主張・立証責任」というものを負わせています。

この「主張・立証責任」とは,訴訟で有利な判決をもらうには,請求する側が,自身の損害をきちんと「主張」し,その損害額を「立証」しないとダメだということです。

そして,被害者が,損害の「主張」と「立証」に失敗すれば,正当な損害賠償を受けられないという形の「責任」を負ってしまうというのが,「主張・立証責任」の意味です。

さらに,これを踏まえて,訴訟に至る前でも,加害者側の保険会社は,「立証ができないのであれば,損害としては認められません。」という態度で対応してきます。

ですので,訴訟に至らず,示談等で解決できる場合でも,「主張」と「立証」というのはとても大切です。

この「主張」と「立証」のお手伝いをするのが,弁護士の仕事だと言ってもよいと思います。

弁護士に相談して,

「どんな『主張』ができるのか」,

そして,

「その『主張』を実現するには,どんな『立証』が必要なのか(もっと具体的に言えば,どんな証拠を揃える必要があるのか)」

を確認されるのが,事故の正当な解決の第一歩だとご理解ください。

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弁護士 笠中晴司

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