京都の街に貢献するデザインのプロ
コラム
2012-02-21
「良いデザイン」とは何か
先日のマイベストプロ京都のセミナーでたまたま同席させていただいた方から「良いデザインというのはどういうものなのですか?」というご質問をいただきました。
この質問は、極めてシンプルなものでありながらも、極めて奥の深いものであることはデザインというものを発注したり、実際にデザインの仕事に携わっていらっしゃる方であれば、ほぼ全員の方がお持ちの誠に普遍的な課題です。
デザインというビジネスでは、必ずクライアントというものが存在します。
このクライアントがスポンサーなわけですから、クライアントが満足すればそれはいいデザインという考え方があります。
逆に、クライアントは一般的にはデザインに関してプロではないので、クライアントが思っても見なかったものを提案することがいいデザインであるという考えもあります。
実際の仕事ではここまで極端に隔たりはないのですが、クライアントの思いとデザイナーの意図が食い違っていることが常です。
それはクライアントの思いを100%吸収できていなかったデザイナーの落ち度と、デザイナーの思いを十分に理解しきれなかったクライアント側の柔軟性のなさが原因である場合がほとんどです。
この問題を回避するには、デザイナーがまずクライアントの思いを十分に理解することが先決です。
十分に理解した上で自分のデザインをクライアントに説明するだけの裏付けと魅力がなければなりません。クライアントの思いを十分に理解していればクライアントも聞く耳を持ってくれます。
その上で自分のそのデザインに対する思いを説明すれば、少なくとも訳のわからないデザインの押しつけに陥ることはありません。
そこから次の話ができるはずです。
「良いデザイン」の条件とはまず「次の話」に進めるものでなくてはなりません。
もちろんいきなり出したデザインが受け入れられればそれが最高ですが、世の中そんなに甘くありませんので、まずは「次の話」に進めることです。
そうすればクライアントも自分の考えだけにとどまらず、発展的な考え方をしてくれるようになります。その結果、最初にクライアントが考えていたことの半歩先、1歩先の結果が見えてきます。
デザインというのは、単にクライアントのいうとおりのものを上げているだけでは、ただの大衆迎合に陥るだけです。大衆に迎合するデザインと言うものは、徐々にデザインの先進性やエンターテイメント性を阻害し、レベルの低いものとなってしまいます。
デザイナーの使命というものは、大衆を半歩先、1歩先に導くことにあるはずであり、大衆に迎合することではないはずです。
つまり「良いデザイン」とは、大衆を半歩先、1歩先に導く力を持ったものであるといえるのではないでしょうか。
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