コラム

 公開日: 2014-11-11 

帰属・所属意識が人間関係で及ぼす影響について ~産みの親よりも育ての親~

例えば鳥類なんかを見てみると
刷り込みといって、実際自分を産んだ親ではなく
刷り込み対象の行動を模範しようとする現象が起こります。

見方を変えれば、最初から自分を鳥類だと認識してるのではなく
刷り込み対象と同じ種、つまり同類であると認識するわけですから
そこに自分の帰属意識が生まれ、鳥類として在るべき行動を取ろうとはしません。

このように人工孵化や人工飼育によって育てられた動物は
自分を産んだ親によって自分が何者なのかを認識するのではなく
自分が育った環境によって自己認識(自我)が決定されるんですね。

そもそも自分がどの生き物に分類(所属)してるかなんて
本人の認識とは関係なく、人間が勝手に決め付けてるだけですからね。

つまり人間に育てられ、人間の中で育った動物は
自らを同じ人間であると認識しているのです。
(人間が人間と定義してるような概念としてではなく、あくまで帰属意識としての認識)

とはいえ、どこか違和感はあるかもしれませんね。

ですからいくら人間が同類の群れの中に戻そうとしても
何でこんな他の生き物と一緒に生活させようとするんだと
抵抗感があってなかなか群れの中に馴染もうとしないのです。

帰属意識として、自分とは違う類の集団だと思ってるわけですから
しないというより出来ないといった方が近いかもしれません。

ここまで動物の帰属意識について見て来ましたが
それでは人間はこの帰属意識とは無関係なのでしょうか?
関係あるのだとすれば、どのような影響があるのでしょうか?

人間には他の動物とは違って、学習能力が格段に優れてますから
鳥類のような刷り込み現象は起こりにくいと考えられますが
全く影響がないかといえばそうとはいえません。

やはり人間関係においても帰属・所属意識は大きな影響を及ぼしますし
ひとたび相手を自分の敵だと認識すれば
同じ人間、同じ人類であっても無関係に攻撃対象として
あるいは警戒対象として見なすでしょう。

逆に自分にとって利益になるような対象(仲間)だと認識すれば
相手をそういう対象として扱います。

教育の面で考えても
親の育て方が大きな影響を占めてるのではなく
親も含めた自分が育つ環境こそが、よっぽど影響が大きいのです。

これは帰属意識の影響によるもので
自分がどういう環境で生きるどういう生き物なのかを決定付けられるからなんですね。
つまり子供の性格は親のしつけの問題だなんて理屈は間違った認識だというわけです。
(遺伝的な要素は除く)

ですから同じ環境で育てば、大体同じような人間ばかり育ちますし
虐待の連鎖がなぜ起こるのかについても
一つにはこの事が関係しているのではないかと考えられます。
(実は虐待の連鎖については既に解明してますので、あくまで要素の一つでしかありませんが)

他にも様々な面への影響が考えられますが
人間関係においてもこの部分の認識を変えていく事で
関係の改善や変容に繋がるのではないでしょうか。

当カウンセリングルームではこうした知識の面からも
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