コラム

 公開日: 2011-12-03  最終更新日: 2014-02-14

大学院に行く意義

大学院に行く意義というのは、重要なテーマです。
日本ではまだ大学院に行くことがそれほど一般的ではないように
思いますが、理系では、例えば京大ならば80%程度です。
理系は私の知り合いも多くは大学院に行っています。そうでないと
就職がないそうです。しかし文科省によれば、文系を含めると15%未満です。
大学進学が高校生のうち半分程度になっていることから考えると、
まだまだ非常に少ないと言えるでしょう。文系の場合、逆に院卒は就職が
できないという話もあります。確かに院卒の方が就職に有利ということは
ありません。だからといって不利というわけでもありません。
何でもそうですが、要は手に持っている資格をどう使うかが重要なのであって、
資格が就職させてくれるわけではありません。今や医師、弁護士であっても同じです。
有資格者が増えると当然飽和状態になるのです。しかし、私はそれで良いと考える方です。
資格をもって、あとは自分で何とかする人間が増えた方が国家全体で見ても活力が
生まれると思いますし、もう一度日本人が自信を持つにはここからがスタート
なのではないかと思うのです。
大事なことは(私が心の底から大事だと思うことは)、資格を出す側が出しっぱなしで
社会に「放逐」するのはいい加減やめなければならないと思います。責任を持ってとは
言いませんが、大学院修士課程卒という肩書き及び修士号という学位を世の中でどう
使うべきなのかを、是非教えるべきだと思います。
「資格だけ出すから、あとは自分で考えろ」
昔はこれで通用したかもしれません。すべては自己責任であることに異論はありませんが、
資格を出す側に使い方に対するイメージがないなら単なる乱発行にすぎません。
「●●大学大学院の修士号はこうやって使う」
というイメージはもちろん学生が生み出してもいいのですが、大学側も作っても
いいのではないかと思います。ましてや博士課程に至っては余計にそうなのではないでしょうか。
私はよく博士課程に進むべきかどうかを問われます。そしてよく問います。
「博士になりたいか?」と。
そうすると、多くの人は考え込んでしまいます。「博士」はなんとなく強そうですが、
あくまでなんとなくですし、「博士って何?」といった印象しかないのではないでしょうか?
なぜこんなことがおこるのか。検証が必要なのですが、これまで誰かが検証しているのを
見たことはありません。日本の大学制度がおかしい。教授が一番多いのは欧米ではありえない。
などなど、大学制度を批判する人は多いのですが、私はそんなこと大した問題ではないと思います。
はっきり言って欧米のシステムに合わせる必然性などありませんし、日本文化の中で
醸成されたシステムなのですから、別にそれでいいと思います。
最大の問題は日本の大学関係者が、「学位」や「資格」を出すだけで、
使い方を知っているかどうかと問われると、非常に怪しい点にあるのです。
使い方の指針が見えれば、あとは学生は自分で考えると思います。新しいアイディアを
出せる人などいくらでもいると思います。今の状況は新しいアイディアが出せる状況
ではないと言えます。では大学院に進む意義はないかと言われるとそんなことはありません。
もう少しこの点について考えてみたいと思います。

私が大学院に行く意義を尋ねられた場合、ある意味、生まれて初めて自由に研究に専念できる
環境が与えられるところにあると思います。私は人生で一番大切な時期は20代だと考えています。
この時期に人生で生きていくために必要なスキルをすべて身につけねばなりません。
たとえば税金の払い方は学校で習いません。私はこれが不思議でしょうがないですが。
大人になって突然年金だの税金だの社会システムに組み込まれたことを知らされるのですが、
何の予備知識もなく、20歳を超えて徐々に身につけざるを得ないものなのです。
仕事やその他のスキルも同様です。私は以前にも記しましたが、塾業界について
20代で一通り経験して、下積みをしたと思います。大学院に進むと、研究に関するスキルを
身に付けるための下積みができます。研究スキルは、実は研究者だけに必要なスキルではなく、
あらゆる場で必要と言えます。研究意欲のある人はどこに行ってもうまくいきます。
そのような人がさらに高度なスキルを持っていると、さらに重宝されるのです。
大学院は研究スキルを習得できるところに意義があるのです。

私が大学院に行って身に付いたと思える能力は、忍耐力も挙げられると思います。
大学院に行くということで、「就職」をしない訳ですから周囲からは疎外される
ような感はあります。しかし、自分のやりたいことができるという利点は
大きいと思います。何であれ、やりたいことをするにはリスクは伴うものですが、
私個人の意見としては、大学院に進むことは、リスクとしては決して大きくないと
考えています。今の時代、22や23歳で何のスキルも持たずに社会に出る方がリスキー
だと思えます。修士課程の2年間であっても、十分に自分の人生について考えることが
できる時間になります。これは決してモラトリアムではなく、スキルを身につけつつ、
やりたいことをしつつ、勉強をしつつ、考えられる訳です。可能性が広がらない
はずはありません。少なくとも私は大学院に進んだことによって可能性が広がったと
考えています。学部卒だけだったら、どんな人生を歩んでいたか想像もつきません。
忍耐力さえあれば、還ってくるものは明らかに大きいといえるのです。


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