コラム

 公開日: 2012-06-10 

モラルと倫理と適性

私たちが手がける入試には、必ずと言っていいくらいに
面接が課せられます。これは、一言で言えば「適性」を
見ます。適性があるかどうかは、わからない点が多いので
入ってみるまで確定はしません。しかし「適性がない」
ということはすぐにわかります。例えば、臨床心理士指定大学院
の入試の面接で、
「不登校の子どもに対してあなたはどうしますか?」
と問われたとします。間違いのない答え方はたくさんありますが、
例えば
「絶対に学校に行くべきであり、行かせるように援助する」
なんてことを言えば、適性に欠けていることは明らかです。
あと、臨床心理士になりたいと言いながら、
「スクールカウンセラーなんて不要だ」
と言い切る人も同様に適性に欠けます。
適性を磨く一つの方法は倫理観を持つことです。
倫理と言っても一言では言えませんが、基本的には
正しいことを正しいと言える。間違っていることを間違っていると言える
ということと考えてもらって差し支えはありません。
だから今話題の生活保護の問題で当事者のお笑い芸人という人は
明らかに「間違っている」のです。
法律の隙間を「不正」にならないようにかいくぐっているわけですから
アウト、セーフで言えばアウトでしょう。別に難しい問題では
ありません。赤信号を無視するのと同じです。大した罪には
ならないでしょうが、誰がどう見てもアウトです。
なぜか?
これは法律論というより、モラルの問題と見られます。
例えば、すべての大人が子どもの前で、信号を無視したら
子どもはそんなもんだと思います。その子どもは
信号を守らなくなるでしょう。そしてそこに理屈を
付け始めるでしょう。
「誰も渡ってなかったから」
「誰も見てなかったから」
「なんで私だけいわれるの?あの人も渡ってる」
「誰にも迷惑かけてない」
「あんたに言われる筋合いはない」

挙げればきりがないくらい、独りよがりな理屈が出ます。
このような理屈をつけるくせが付いている人は危険です。
「ばれなければOK」
と考えていると、思われてしまいます。
妙な理屈や言い訳を言えば言うほど逆効果ですが、
私が知るパターンとしては、だいたいこのような輩ほど
「言い訳したくない」
といった発言をして、その同じ口で
「不正をした認識はない」
などということを平気で言います。このような輩は
私が知るだけでも一人や二人や三人や四人ではありません。

人間生活をしていると、多くの人がこの
「ばれなければOK」
と思う瞬間はあると思います。私もいくらでもあります。
しかし、踏み越えてはならないラインを超えてしまうと
ばれるばれないの問題ではなく、制度自体が変わる方向に
動くことになります。倫理の力はそういったところにあります。

しかし、倫理の問題は本当は実に難しいものです。
上記の指摘は簡単に判断ができるものです。一方で
臓器移植など簡単には判断できない問題もたくさんあります。
孤独死を絶対悪ということにも違和感があります。
どの人も希望して核家族社会を作ったのだと思います。
煩わしい近所付き合いのない生活を望んだ結果でしょう。
我慢しなくともやっていける社会を目指した結果でしょう。
そう考えると孤独死をされた方がどのような思いであったかを
正確に知る必要がありますし、その人の尊厳はどのように
すれば保てたかを個別に考える必要はあれども
「一概に悲惨な事件」とするのはおかしいはずです。

要は、何が正しいか、間違っているか簡単に判断が
つかない問題に挑むには、今回の「お笑い芸人」のような
簡単なケースについては迷いなく「間違っている」と言える
判断力が身についていて初めて可能になるのです。
それが適性と強く関係するのです。

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