コラム

 公開日: 2017-09-22 

労働基準監督官の増員により、介護事業所の取り締まりが強化される!?

介護事業所の労働環境は、他の業界と比較すると長時間労働や過重労働等の諸問題を抱えていることが多く、労働基準法を守れていない事業所も数多く存在しています。

そして近年は、大手企業の長時間労働問題が引き金となった自殺や過労死がクローズアップされており、政府としては労働環境の改善に取り組まなければいけません。
この違法な長時間労働を取り締まるために、罰則付きの残業規制が設けられるとの報道も発表されています。

また、長時間労働や未払い賃金などを監督する労働基準監督官が来年度には100人増員されるようです。
労働基準監督官は強制的に“立ち入り調査”する権限を持っており、事業所が労働基準法等の法律に違反していないかを調べられます。 調査で法律違反をしていることが判明すれば、「司法警察官」として逮捕・送検できる権限も持っています。

立ち入り調査に入られても慌てないように、調査基準を見ていきましょう。
労働基準監督官の増員により、今後は調査件数も増えることが予想されます。
これまで調査を受けたことがない介護事業所にも、調査が指名される可能性は大いにあります。

介護事業所が立ち入り調査で指摘を受ける内容としては、主に次のようなことが挙げられます。
賃金がタイムカード通りに支払われていなかった
労働者が10名以上いるのに就業規則が作成されていない、または届出されていなかった
8時間以上の労働時間がある場合に1時間以上の休憩を取らせていなかった
「36協定」の作成、届出のないまま時間外労働をさせていた
法定労働時間を超える時間外労働があるにもかかわらず、適正な割増賃金が支払われていなかった。
入社時や1年ごとの定期健康診断が実施されていなかった
即日解雇した労働者に解雇予告手当を支払っていなかった
月間100時間を超えた時間外労働をさせていた   など

介護業界は人出不足であり、スタッフ一人ひとりの負担が大きくなってしまうでしょう。

早朝から深夜までの勤務を強いられたにもかかわらず、「社員には残業手当がつかない」や「すべての労働を込み込みにして給与を支払っているので、残業手当として支給しない」といったことをしている事業所もあるといいます。

今回の労働基準監督官の増員は、労働環境を適正なものへと見直すいい機会になります。

目先の利益も大事ですが、これからは大切な人材を損失しないために長期的な視点に立って介護職員の処遇を改善し、介護業界を未来ある業界へと導く必要があるのではなのでしょうか。


介護事業最前線

この記事を書いたプロ

みやこ社会保険労務士事務所 [ホームページ]

社会保険労務士 松村篤

京都府京都市下京区北町183 烏丸六条ビル6階 [地図]
TEL:075-276-2989

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
サービス・商品

 当事務所では経理面に明るい経験豊富なベテランスタッフを起用しました。そこで、新しく給与・賞与計算や社会保険、労働保険に関する業務に加えて、経理事務のアウト...

 
このプロの紹介記事
京都の社会保険労務士 松村 篤(まつむら あつし)さん

法令を遵守した管理体制を構築。労働生産性を向上させ、企業の成長を実現!(1/3)

 企業におけるコンプライアンス(法令遵守)が問われるようになって久しくありません。さらに、最近ではCSR(企業の社会的責任)にも注目が集まっています。これらのコンプライアンスやCSRといった課題は、企業の規模にかかわらず無視できない時代とな...

松村篤プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

万一の時も安心して仕事を任せられる事務所です!!

事務所名 : みやこ社会保険労務士事務所
住所 : 京都府京都市下京区北町183 烏丸六条ビル6階 [地図]
TEL : 075-276-2989

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-276-2989

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

松村篤(まつむらあつし)

みやこ社会保険労務士事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
社会保険料は、正しく計算してください。

昨年暮れより、本年に入って現在に至るまで、新しくご契約をいただいたお客様(3社)に共通する問題点がありまし...

[ 給与計算 ]

懲戒解雇の処分を行うには労働基準監督署への申請認定が必須?

当社で、懲戒解雇を検討すべき事案が発生しました。 月半ばの懲罰委員会で処分を決定し、月末付での処分を予定し...

[ 労務管理 ]

裁量労働制の時間外労働は??

【ご質問】裁量労働制における夜10時以降の勤務について、深夜手当を定額支給にできる?当社は専門業務型の裁量...

[ 労務管理 ]

昼休みの電話当番は休憩時間? 労働時間?

「昼休みには日替わりで数人の社員がオフィスに残り、電話当番を担当する」 こんなケースは中小企業なら珍しく...

[ 労務管理 ]

労働時間「週44時間制」の特例を適用している場合、パートタイマーの年休基準をどうする?

<ご質問> 当社は従業員10人未満につき、労働時間を1週44時間とする「週44時間制」の特例を適用しています。通...

[ 労務管理 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ