コラム

 公開日: 2011-09-05  最終更新日: 2014-07-03

「ねんきん定期便」を見てみよう!【8】厚生年金、これまでの収入を確認


 前回【7】では「これまでの国民年金の納付状況です」を確認しました。
 http://mbp-kyoto.com/money-2nd/column/3304/
 次に「厚生年金保険の標準報酬月額と保険料納付額の月別状況です」を
 見てみましょう。

 と、その前に。

 年金の用語は堅苦しくなじみのないものばかりですが、今回の”標準報酬月額”や
 ”保険料納付額”ってのは、さらに難解な感じがします。

 先に言葉の説明をしていきます。
--------------------

・厚生年金保険の標準報酬月額
  いわゆる月収の額面というイメージです。

 -含まれるもの。
  基本給・残業代・各種手当(住宅・家族等々)・通勤定期費など。

 -含まれないもの。
  出張旅費・交際費など、臨時に受け取るもの

 実際に受け取っている額(手取り)に比べると大きい値です。
 厚生年金保険の標準報酬月額を聞かされると「う~ん、そんなにもらってたかな?」
 と感じられるケースが多いです。


・厚生年金保険の保険料納付額

 手取額に比べて大きな標準報酬月額に対して、厚生年金保険料の率が掛けられる
 わけです。たくさん天引きされていますものね。

 ※ 保険料率は2017年まで毎年少しずつ上がり続けます。詳しくは次回に書きます。

--------------------

 さて、戻りまして資料を見てみます。
 
 各年度には「標準報酬」「標準賞与」「納付額」、3つの数字があります。


 ①標準報酬
  上に書きました「標準報酬月額」のことです。

  2000(平成12)年10月以降、最高額は62万円です。
  例えば、年収1000万円を超えるような人でも、最高は62万円です。

  ちなみに、それまで約6年間の最高額は59万円でした。
  詳しくは厚生労働省Webを参照ください。(PDF45.2KB注意!)
  http://www.sia.go.jp/top/kaikaku/kiroku/teikibin/pdf/standard.pdf
  
 ここで確認すべきは1つ。
 これまでの収入額を思い返したときに、記載されている情報が明らかに少なく
 なっていないかを確認してください。

 【例】間違いなく30万円くらい収入があったはずなのに10数万円になっている。


 ちなみに過去には、このようなことがありました。

 厚生年金の保険料は”労使折半”です。
 従業員の給与明細に”厚生年金保険料20000円”とあれば、同額の20000円を
 企業側も国に納める必要があります。
 これは特に中小零細企業にとって非常に大きな負担です。
 旧社会保険事務所としても、納められない企業が発生してしまわないよう、
 頭を悩ませた結果、従業員の標準報酬月額を少なく申告させることで、
 企業の保険料負担を小さくし、納付率が下がらないように考えたということでした。

 厚生年金保険料20000円の従業員が20人いたとします。
 企業の負担する厚生年金保険料は月額40万円です。
 これを仮に10000円に下げたとします。
 そうすると半分ですから月額20万円、年間で言えば240万円です。
 これはかなり大きな違いだと思います。

 従業員にとっても、それまでより厚生年金保険料が下がったことで実質の
 手取り収入が増え、喜ばしいことだったのですが、将来受け取る年金額の
 計算にはもちろん反映されません。

 もちろんこんなことは、ごくごく一部の担当者およびごく一部の組織レベル
 だったようですので多くの人にとっては無縁ですが、こういったことも
 前提としてチェックする必要があります。


 ②標準賞与

  2003(平成15)年4月以降、登場した考え方です。
  これについても次回以降に詳しく書きます。

  最高額は150万円です。
  1回のボーナスで200万円とか300万円を受け取る人がいても最高は150万円です。


 ③納付額

  ①と②それぞれに保険料率を掛けて実際に納付した額です。



 繰り返しになりますが、確認すべきは1つです。
 これまでの収入額を思い返したときに、記載されている数値が明らかに少なく
 なっていないか、これ1点のみです。いかがでしょうか??

 何か疑問点や不安点があれば、できれば当時の給与明細等を準備したうえで
 年金事務所(旧社会保険事務所)まで足を運んでください。


 <注記>
 年金にはさまざまなパターンが存在します。
 コラムでは代表的な例しか取り上げることができません。
 気になることや確認したいことは、所轄の年金事務所へお問い合わせください。
 記録に関する正確な情報は、間違いなく年金事務所で確認できます。

 よりよい受け取り方や付随する情報等を希望されるようでしたら、
 お近くのFPや社会保険労務士さんをお尋ねください。
 その際には、私も含め相談に関しては有料が多いと思いますので
 ご留意のうえ、ご活用くださいませ。
---------------------------------

 ご意見・お問い合わせはこちらから。
  https://mbp-kyoto.com/money-2nd/inquiry/personal/

 日々をつづった日報はブログにて。【2009年9月より毎日更新中】
  http://kyogokudemachifp.blog14.fc2.com/

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