コラム

 公開日: 2010-09-17 

ややこしい相手方が相手の事件


暴力団やエセ同和、ヤミ金融などその他のややこしい相手が事件の相手方の場合、ある程度ベテランの弁護士でも腰が引けて引き受けなかったりする。ヤミ金から怒鳴られたりするのがいやで、多忙などを理由に引き受けることを断ったり、依頼者の意向を無視して相手方には一切連絡せず刑事告訴することばかりに夢中になっている弁護士もいる。
 こうした弁護士は、事件に対して腰が引けているのである。

 私ながらに、こうした相手方を相手にするとき何が大事かを考えてみると、
 ①腰が引けることはあってはならない。相手をしてやるぞという姿勢。逃げない気構え。腹をくくるということである。私は過去にややこしい相手方からの電話を毎日30分~1時間聞いていたこともある。
 ②原理原則に基づいた主張を動かさない、不当な要求に屈しない。一部でも屈したら、こうした相手方は更なる譲歩や不当な要求をしてくるからである。
 ということになるであろうか。
 もちろんこうした対応をするにはこちらも元気でないと出来ない。弁護士にとって健康が大事な証拠である。

 自由と正義という日弁連が出している本があるが、その中でややこしい相手方に対する対処法というものを書かれていたベテランの先生が2人いて、若い頃に感銘を受けたので私の机の上にはこの2冊だけは捨てずに置いてある。

 一つはややこしい相手から電話がかかってきたら逆に説法をしたり、歌を歌ってやるというものであった。これは本気で相手をしないという気軽さが必要であるという教訓であろうか。
 もう一つは自分がこうした相手方に屈することは日本の弁護士が屈することであるとして、自分が日本の弁護士の代表であるという気概をもって事に当たれという記事であったと思う。どちらも①と②に通ずるものがあるだろう。

 若い弁護士が、ヤミ金などの事件を多忙を理由にして断ったり、ややこしい相手から苦しめられている依頼者の事件を処理の困難性だけを理由に依頼を引き受けなかったケースがたまに見受けられて、そうしたケースはそろそろ中堅にさしかかってきた私に弁護士会経由でお鉢が回ってきたりするのである。ただ、こうした事件は手間がかかったりするので、私もそうそうたくさんは受けられない。

 若手を含めて、こうした事件が来たら逃げる弁護士は、もっと気概をもって事件解決にあたって欲しいものである。弁護士が引き受けてあげないと、誰も味方になってくれない事件が大半であり、諸悪がはびこる原因となるからである。

この記事を書いたプロ

中隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 中隆志

京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL:075-253-6960

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
解決の事例

1、自賠責では後遺症が非該当とされ、損害保険会社から債務不存在(要するに保険会社側から賠償金の支払義務がないことの確認をする為の裁判)訴訟を提起されたが、判決...

弁護士費用について

 マイベストプロを見られた方は、初回相談料を無料にさせていただいております。 ご予約の際にお問い合わせください。 また、当事務所の3名は、全て法テラス(...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
中隆志 なかたかし

多重債務や犯罪被害、交通事故被害に苦しむ人々を法律によって救いたい(1/3)

 「法律を知らないがために不利益を被っている人々を守りたい」。インタビューの冒頭、弁護士の中隆志さんは淡々とした口調ながらも熱い思いを語ってくれました。京都市営地下鉄「京都市役所前」駅から歩いて約5分のところに中隆志法律事務所を構える中さん...

中隆志プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

交通事故、離婚、遺言・相続で適切な対応は中隆志法律事務所へ。

会社名 : 中隆志法律事務所
住所 : 京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL : 075-253-6960

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-6960

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中隆志(なかたかし)

中隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

高次脳機能障害の父を優しく見守ってくださりました。

 信号のない交差点で自転車で横断しようとした父が自動車に...

M
  • 60代以上/男性 
  • 参考になった数(0

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
読書日記12月6日

「代官山コールドケース」文芸春秋。佐々木讓。 17年前に被疑者死亡で解決したはずの殺人事件がえん罪で真犯...

師走

 師走に入ったが、経営者にとっては冬期賞与を支払わなければならず(思えば賞与は修習生の時の2年間と、その後...

インフルエンザの予防接種

 今年も受けたのである。 40歳を超えてから、受けないその冬は必ずかかるというジンクスがあるためである。...

新しいオモチャと寝るワン
イメージ

 新しいオモチャと寝ている小次郎(二代目)である。 初代小次郎は、オモチャを買ってあげても、気に入らない...

水あれこれ

 売っている水だが、当然のことながらみなそれぞれ味が違う。 私は「いろはす」「六甲の水」も飲むことがある...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ