コラム

 公開日: 2014-06-03 

プロに講釈をたれる

 私が嫌いなことの一つに、プロに対して講釈をするということがある。

 私は法律のプロなので、素人から分かっているように講評されたりするのは当然好きではない。もちろん、依頼者や相談者が分からないことや誤解をしている場合にこれを解きほぐす作業は仕事なので必要だが、たまに飲み屋などで、たまたま居た人からこちらが弁護士だとわかると、法律や紛争処理についてくどくどと自説を聞かされることがある。
 これは正直もっとも失礼な態度であると思っている。
 もちろん、こういう事件に対してこれだけの量刑しかされないのはおかしいという素朴な意見は市民感覚を知るので大歓迎だが、弁護士よりも自分が分かっているというような顔をされて、「先生も勉強しいや」と言われると、弁護士としての事件処理件数は18年という経験年数の中では件数が相当多い方だと思っているし、かつ、守秘義務があるので公開できないが、ものすごい大事件を影で処理したこともあるので、気分は悪い。

 これと同じで、酒のプロに酒を語るというのも飲み屋さんとかバーでしている人がいるが、これまた嫌いである。
 私は酒の種類としてワインがあまり好きではないのだが、やたらワイン好きを標榜して、ワインについて一家言あるような人が多いためそうなのかもしれないと思っている。
 酒のことはよく分からないけど、このお酒は美味しいとか、知識はないけどこのお酒は好きと言っている方がむしろカッコイイと思うのである。
 実際、私自身も酒はある程度飲むが、そんなに酒のことを知っている訳ではなく、好きか嫌いか、美味しいかそうでないか程度のことしか分からない。
 個人の好みもあるから、プロでない酒飲みは、それでよいと思うのである。

 むしろ、私はバーなどで、お酒についてお店の人から教えてもらうのが好きである。
 何でもプロには教えてもらうという態度の方が、好ましいと思うのである。

 以上です。

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