コラム

 公開日: 2015-01-28 

続・和解考察

 一審の裁判で、和解で裁判官から心証を開示されることがあるが、勝つ相手にそのまま「勝ちます」といえば和解しないであろう。中々難しいところがあるが、こうした点も判決になればどうなるか分からないので、和解での解決がよいのではないかとか、判決を取っても根本的解決にはならず、その後にも解決しがたい問題が残されているような場合には、そのことも含めて勝つ方に譲歩を求めるなどしないと和解はうまく進まないであろう。
 もちろん、判決では明らかに勝つのだが、勝訴判決を取っても相手に「お金がない」ので、減額して和解するなどということはあり得ることではある。
 私が冒頭に書いたのは事実や法律の評価に争いがある事案である。
 まあ、中には事実を争ってはいるが、証拠上無理だし、法的にも無理な主張をしているケースもあるにはあるが、それなりに双方の主張に分がありそうな事案ということで理解願いたい。

 控訴審などで、こららが一審負けている事件で、和解が入れば、一審よりも有利な内容に変更されるのか、変更はされなくとも、控訴審が少しでも有利な内容にもっていってくれるのではないかという期待をしてしまう。
 あるときに、和解に入ると、「一審は変わらないんですが、どうしますか」と聞かれたことがあった。
 これでは回答のしようもない。一審が不服であるから控訴しているのであり、和解出来るのであれば和解しているであろう。
 どうしますかと言われても、回答のしようもないのであって、こうした裁判官は和解がヘタといって差し支えあるまい。むしろ、それなら和解を入れてくれるなという思いにもなる。
 裁判所として、一審を覆すのは中々難しいが、この点については微妙なところもあるから、相手に譲歩を求めようと思っていて、具体的にはこの程度の金額ではいくらでしょうか、とでも言われたら回答のしようもあるが、どうしますと言われても、どうも出来ませんとしか言いようがないのである。

 もちろん、どちらにも「負けます」と言って和解に持ち込もうとする裁判官よりは誠実なのだろうが、やはり和解に落ち着けるためにも、モノはいいようだと思うのである。

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