コラム

 公開日: 2015-04-23 

検察官の調書

 私が修習した頃に、検察官の取る調書は、警察の調書をなぞるだけではダメで、被告人の内心や犯行動機等、事件の核心に迫る点を調書化しないといけないと教えられた。
 私が20年前そのような調書を修習生として取ることが出来ていたかはともかく、刑事裁判修習に行っても、優秀な検事の取った調書は被告人がなぜ犯行に至ったのか、内面に迫るような調書が取られていた。
 もちろん、そんな調書を取らなくても有罪認定には支障はないのであるが、情状のところで変わってくるし、かつ、被告人の内面をえぐり出すことで、被告人に問題に気づかせるという側面もあったと考えている。

 被告人がありのままを話さないことも当然あるし、自白強要は当然行けないのであるから、そのような場合には鋭い質問と答えを載せることで、「被告人は本当のことを言っていいなのだな」と思わせるような調書が出来上がっていたものである(優秀な人)。
 
 最近、全ての事件がそうだとは言わないが、被害者参加をして検事の調書を見た際に、「何じゃこれは」と思う調書を見かけることがある。
 多分罪名からすると、若い検事が取っていると思われる。
 最近は成績のいい人が検事になっているはずであるから(昔は成績がよくなくても検事が足りなかったから、採用はしてもらえたというのが我々がよくいう話である。ただし、私は任検していないので、本当のところは知らないので、事実と異なっているかもしれない)、そうした人が調書を取っているのではないのかと思うのだが。
 被告人の内面に迫ることもなく、単に警察の調書を要約しただけのこともある。
 私だったら当然もっと突っ込むだろうというところが抜け落ちていたりするのである。
 調書にないので、公判で突っ込む際に答えが予測出来なくて、質問を考える時に相当悩むことがある。
 検事にとってはたくさんある事件の一つ、刑事裁判官にとってはたくさんある事件の一つであるかも知れないが、被害者にとっては唯一無二の事件であるから、やはりそうした思いを持って、きちんとした仕事をして欲しいと思うのである。
 あくまで、私の評価であり、厳しい意見なのかもしれないが。。。

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