コラム

 公開日: 2016-05-12 

読書日記5月12日

「信長の血統」文春新書。山本博文。
 信長の天下一統を整理しつつ、その血統がその後どうなったか、信長の血統が高貴な血筋として覇権の正当性として使われたということを整理した一冊である。
 信長の嫡流は絶えており(本能寺の時にまだ織田家嫡流の織田秀信は幼少であり、関ヶ原の戦いの時に西軍についたが岐阜城を攻められて敗北し、高野山で若くして死んだ)、その他の子孫が江戸時代は旗本であったり、小さい大名として存続した。
 しかし、浅井長政の子であり、信長の妹であるお市の子でもあるお江は三回目の結婚で徳川秀忠と婚姻して家光を産んでいるから、徳川家にも信長の血統は残った。

「真田信之」角川選書。黒田基樹。
 真田丸の時代考証をしている筆者による真田信之の生涯を描いた作品。
 ただ、他の作品でそれよりも前の信之についても触れているので、この中では、関ヶ原合戦から松代藩に移転させられる直前までを描いている。
 史料をたんねんにあたって書かれているので、歴史マニア向けであるが、真田家を残していくために信之がどれだけ苦労したかが描かれており、真田幸村(信繁)の活躍が今日まで伝わっているのも、真田家が残ったからであるともいわれている。
 信之は、元は信幸といったが、父の真田昌幸が関ヶ原で敗れて江戸幕府からすると罪人の立場になったため、真田家代々の「幸」という字をはばかり、「信之」と改名したというのが一般的理解であったが、途中で「信幸」に戻している時代もあり、今となっては改名の理由は不明である。
 九度山での真田昌幸と幸村の暮らしはその多くを信之からの仕送りに頼っており、それでも足りないので昌幸らは借金をしていたことが分かる。
 それ故に、幸村が大阪城に入城した衝撃は信之にとって大きかったようで、当時の史料でもそのことに驚いている様子が書かれている。

 兄からすれば、本家を残していくのも大変なのに、また徳川の敵になってくれるなよというところであったろう。

この記事を書いたプロ

中隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 中隆志

京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL:075-253-6960

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
解決の事例

1、自賠責では後遺症が非該当とされ、損害保険会社から債務不存在(要するに保険会社側から賠償金の支払義務がないことの確認をする為の裁判)訴訟を提起されたが、判決...

弁護士費用について

 マイベストプロを見られた方は、初回相談料を無料にさせていただいております。 ご予約の際にお問い合わせください。 また、当事務所の3名は、全て法テラス(...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
中隆志 なかたかし

多重債務や犯罪被害、交通事故被害に苦しむ人々を法律によって救いたい(1/3)

 「法律を知らないがために不利益を被っている人々を守りたい」。インタビューの冒頭、弁護士の中隆志さんは淡々とした口調ながらも熱い思いを語ってくれました。京都市営地下鉄「京都市役所前」駅から歩いて約5分のところに中隆志法律事務所を構える中さん...

中隆志プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

交通事故、離婚、遺言・相続で適切な対応は中隆志法律事務所へ。

会社名 : 中隆志法律事務所
住所 : 京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL : 075-253-6960

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-6960

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中隆志(なかたかし)

中隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

お金もうけではなく、依頼者のための弁護士だと思いました。

 一審判決が出たときに、丁寧な説明をしていただいて、控訴...

Y
  • 50代/男性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
インフルエンザの予防接種

 今年も受けたのである。 40歳を超えてから、受けないその冬は必ずかかるというジンクスがあるためである。...

新しいオモチャと寝るワン
イメージ

 新しいオモチャと寝ている小次郎(二代目)である。 初代小次郎は、オモチャを買ってあげても、気に入らない...

水あれこれ

 売っている水だが、当然のことながらみなそれぞれ味が違う。 私は「いろはす」「六甲の水」も飲むことがある...

真田紐

 真田幸村が考案したという伝承がある真田紐であるが、現在は実用に使われることが少なくなってしまったため、作...

鞄の取り違え予防対策

 鞄の取り違えを一度されたこともあるし、人と同じものを持つのは嫌いなので、まず取り違え予防対策として、人と...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ