コラム

 公開日: 2016-09-13 

原典に当たれ

 準備書面で裁判例が引用されているが、その原典に当たってみると、全く違う趣旨の裁判例であることがある。
 これは、書籍などに記載のある引用のところだけ見て書いているからである。
 相手から指摘された裁判例は、原典に当たる必要がある(相手が証拠や参考資料で出していたらそれを読めばよいが、出さずに引用だけしているケースも割合ある)。
 中には、当該裁判例が見当たらないこともあり、そのことを指摘すると、結果的に相手の代理人も見つけられなかったというようなこともあった。
 高裁の裁判官の講義を聴いた時に、裁判例は、自分に都合のいいものだけを1つか2つ出しても裁判所には響かないが、たくさん裁判例を出した上で、当該論点についての裁判所の傾向はこうであるというようなまとめ方をすると裁判所としても大いに参考にするということであった。
 そのためには原典に当たる必要がある。
 もちろん、これは使えると思った裁判例を読んでいって、結果使えない(論点がちがっていた)なとどいうこともある。
 トレーニングされた弁護士は陰でこつこつと仕事をしているのである。

 あと、追加で指摘しておくと、調べ物をするときは、書籍も複数読まないといけない。
 販売されている書籍が間違っていることもあるからである。
 読み方も、ただ読むのではなく、この問題点については条文などからすると結論はこうなるはずである、という視点で読むと、間違ったことが書いてある本があぶり出されることがある。
 その時に、他の書籍にあたり、比較して、どちらが正しいかを検証しないといけない。
 地味な仕事である。

この記事を書いたプロ

中隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 中隆志

京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL:075-253-6960

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
解決の事例

1、自賠責では後遺症が非該当とされ、損害保険会社から債務不存在(要するに保険会社側から賠償金の支払義務がないことの確認をする為の裁判)訴訟を提起されたが、判決...

弁護士費用について

 マイベストプロを見られた方は、初回相談料を無料にさせていただいております。 ご予約の際にお問い合わせください。 また、当事務所の3名は、全て法テラス(...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
中隆志 なかたかし

多重債務や犯罪被害、交通事故被害に苦しむ人々を法律によって救いたい(1/3)

 「法律を知らないがために不利益を被っている人々を守りたい」。インタビューの冒頭、弁護士の中隆志さんは淡々とした口調ながらも熱い思いを語ってくれました。京都市営地下鉄「京都市役所前」駅から歩いて約5分のところに中隆志法律事務所を構える中さん...

中隆志プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

交通事故、離婚、遺言・相続で適切な対応は中隆志法律事務所へ。

会社名 : 中隆志法律事務所
住所 : 京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL : 075-253-6960

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-6960

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中隆志(なかたかし)

中隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

自分一人では、離婚出来なかったと思います

 妻との離婚の協議が全く前に進まないため、知人に紹介され...

Y
  • 50代/男性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
読書日記「サザンオールスターズ1978-1985」

 新潮新書。スージー鈴木。 私自身サザンファンであり、来年サザンがデビュー40周年であるので、おさらいの...

会合の支払額の傾斜配分

 会合で、若い弁護士がいる場合、22年弁護士をしている私の場合、上の期の方で全額出して、若い弁護士には1円...

町中にて

 人のポーズというか、仕草は大事であり、スマホや携帯電話を耳にあてて話をしていると、「電話で話しをしている...

読書日記「ニホンオオカミは消えたか?」

 旬報社。宗像充。 ニホンオオカミは絶滅したというのが一般的認識であるが、生き残っているという目撃談や...

身体もフワフワだワン
イメージ

 普段は服を着ているので分からないのだが、服を脱ぐと身体もけっこうフワフワな小次郎(二代目)である。 ...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ