コラム

 公開日: 2011-02-21 

水清ければ魚住まず


独立前に、「上司が鬼とならねば部下は動かず」という本を読んだ。組織内に甘えは禁物であり、上司は部下に厳しくないといけないというものであった。
 外資系とか銀行やたくさん社員がいる会社などではこうしないといけないであろうなあと思いながら、独立時点で私が考えている法律事務所の規模だと利用できない本だということで本棚の奥にしまいこんだ。

 私のボスは、「経営者には経営者の苦労があるんやで」と笑いながら言っていたことがあり、「怒鳴りたい時でも怒鳴れない」とも言っていた。私は事務所経営者なのだから、自由に叱ればよいのではないかと考えたこともあったが、いざ経営を始めてみるとそうでもないことがわかった。

 やはり人を育てていくためには叱りつけるばかりではいけないし、ある程度のことは自由裁量の範囲の中で多めに見て、時々口を挟む程度にしなければ育たないということがある。事務員も人間であるからミスをするし、怒鳴りたい時もあったし(今もないとはいえないが)、それでやっていたら小さい事務所は成り立ちにくいであろう。
 事務員が私に我慢をしているのと同様、私も事務員に我慢をしているし、それは勤務弁護士についても同様であろう。人間である以上欠点はお互いにあるからである。
 あとは注意の仕方にもしようがあるということもあるであろう。同じ注意をするにもタイミングとかやりようによって受け止める側も変わってくるからである。
 こうしたことはボスから学んだことでもある。
 巷では事務員が怒鳴られてすぐ辞める事務所もあるようである(明日から来るな、とか)。
  気分によって主張や指示を変える上司というのも部下からすればやりきれないであろうからそれも上に立つ人間はしてはならないであろう。気分によって態度を変えるという人は、部下にいたとしても周囲はやりづらいことこの上ない。気分によって態度を変える人は自分勝手この上ない人だということが出来る。組織には向かないのである。

 最近、入所したての60期の弁護士がボス弁に叱られたと言ってしょげていることがあると聞いたことからこうしたことを書いて見るつもりになった。私はボスに叱られたことがなかったので、その方法を踏襲しているつもりである(そりゃ時々は怒るけど)。

 最初から仕事が全て出来る訳がないので、ある程度長い目で見てあげないといけないと思うのである。

この記事を書いたプロ

中隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 中隆志

京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL:075-253-6960

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
解決の事例

1、自賠責では後遺症が非該当とされ、損害保険会社から債務不存在(要するに保険会社側から賠償金の支払義務がないことの確認をする為の裁判)訴訟を提起されたが、判決...

弁護士費用について

 マイベストプロを見られた方は、初回相談料を無料にさせていただいております。 ご予約の際にお問い合わせください。 また、当事務所の3名は、全て法テラス(...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
中隆志 なかたかし

多重債務や犯罪被害、交通事故被害に苦しむ人々を法律によって救いたい(1/3)

 「法律を知らないがために不利益を被っている人々を守りたい」。インタビューの冒頭、弁護士の中隆志さんは淡々とした口調ながらも熱い思いを語ってくれました。京都市営地下鉄「京都市役所前」駅から歩いて約5分のところに中隆志法律事務所を構える中さん...

中隆志プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

交通事故、離婚、遺言・相続で適切な対応は中隆志法律事務所へ。

会社名 : 中隆志法律事務所
住所 : 京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL : 075-253-6960

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-6960

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中隆志(なかたかし)

中隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

内縁の妻では、相続権はないから、損害賠償は出来ないという弁護士さんもいたのに・・・

 内縁の夫が交通事故で死亡し、損害賠償は出来ないのかとあ...

T
  • 60代以上/女性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
小次郎の動画だワン

うまく行くかわからないが、小次郎(二代目)の動画を置いてみた。そのまま画面上で見るための設定ができ...

プロバイダーの一方的サービス取りやめは困るのだ

 このブログもニフティで開設しているのだが、最近、ニフティから突然のサービス取りやめの通知が突然来て困って...

読書日記12月6日

「代官山コールドケース」文芸春秋。佐々木讓。 17年前に被疑者死亡で解決したはずの殺人事件がえん罪で真犯...

師走

 師走に入ったが、経営者にとっては冬期賞与を支払わなければならず(思えば賞与は修習生の時の2年間と、その後...

インフルエンザの予防接種

 今年も受けたのである。 40歳を超えてから、受けないその冬は必ずかかるというジンクスがあるためである。...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ