コラム

 公開日: 2011-07-13 

心の闇

人間の心には闇がある。「こういう性格」とレッテル付することが流行っているが、海音寺潮五郎は、そうした性格というものは小説の中だけのことであり、「現実の人間というものはもっと複雑であり、様々な性質が混在している。豪傑肌の人が意外な神経質のところをもっていたり、神経質だと思っていた人が思い切ったことをしたりするものだ」ということを言っているが、明言である。さすが海音寺。
 海音寺は、また、人間の性格や性質というものも、生涯を通じて同じではなく、良いときと悪い時期があるということもいっている。これまた明言である。

 事件を見るときに、生の人間の営みを相手にするものであるから、そうした人間性というものについても考えざるをえない。また、人間の心には闇があるから、その闇の部分についての検証が必要である。
 そのため、仕事中は嫌なことだが、私も様々なことを考えている。

 仕事を離れると超がつくほど単純な人間なのだが、仕事中の私は様々なことを考えるので、嫌な人間であると自分でも思うのである。これは私の二面性であるといえようが、トレーニングされた弁護士は皆似たり寄ったりではなかろうかとも思う。もちろん、仕事を離れても大変嫌な性格の弁護士もいるだろうが(私がいい性格と言っているのではなく、単純であると言っているだけである。)。

 毛利元就があれだけ謀略を尽くしたのに人望があったのは不思議といわざるを得ないが、武将として謀略を尽くす時の毛利元就と、プライベートな毛利元就は全く違った人であったのではないかと最近思う。謀略をしていない時の毛利元就は、愛すべきところが多々あったのではないか。
 秀吉も悪人といえばこれだけの悪人もいないし、謀略の天才ともいえるが、そういうところを離れた時には極めて魅力に富んだところがあったのであろう。
 真田昌幸も謀略の天才であったが、秀吉にはコロリと参ってしまい、九度山で日々秀吉の肖像画を拝んでいたとされるから、よほどの魅力が秀吉にはあったのであろう。

 最近の性格のレッテル付ブームを見るにつけ、こんなことを考えてみたりしたのである。

この記事を書いたプロ

中隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 中隆志

京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL:075-253-6960

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
解決の事例

1、自賠責では後遺症が非該当とされ、損害保険会社から債務不存在(要するに保険会社側から賠償金の支払義務がないことの確認をする為の裁判)訴訟を提起されたが、判決...

弁護士費用について

 マイベストプロを見られた方は、初回相談料を無料にさせていただいております。 ご予約の際にお問い合わせください。 また、当事務所の3名は、全て法テラス(...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
中隆志 なかたかし

多重債務や犯罪被害、交通事故被害に苦しむ人々を法律によって救いたい(1/3)

 「法律を知らないがために不利益を被っている人々を守りたい」。インタビューの冒頭、弁護士の中隆志さんは淡々とした口調ながらも熱い思いを語ってくれました。京都市営地下鉄「京都市役所前」駅から歩いて約5分のところに中隆志法律事務所を構える中さん...

中隆志プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

交通事故、離婚、遺言・相続で適切な対応は中隆志法律事務所へ。

会社名 : 中隆志法律事務所
住所 : 京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL : 075-253-6960

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-6960

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中隆志(なかたかし)

中隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

お金もうけではなく、依頼者のための弁護士だと思いました。

 一審判決が出たときに、丁寧な説明をしていただいて、控訴...

Y
  • 50代/男性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
小玉スイカ収穫
イメージ

 庭で育てている小玉スイカが収穫できる時期になったようであったので収穫してみたところ、見事に熟れていた。...

眠い時は呼ばれても行かないワン
イメージ

 夏の夜、眠いのであろうか、呼んでも無反応の小次郎(二代目)である。 眠いし、ほっといて。という感じで...

ライターに関する実証的考察

 私だけなのかもしれないが、飲みに行くとライターがどこかに行ってしまう。 で、裁判所などで葉巻を吸おうと...

かりゆしの季節

 盛夏になるとかりゆしシャツを着て裁判所に行っているのだが、昨日はあまりに暑かったので、かりゆしシャツにパ...

写真集「パンといっぴき」「パンといっぴき2」

 バイインターナショナル。桑原奈津子。 先日東京に裁判で行った際に、日比谷公園の中にある図書館の特別展...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ