コラム

 公開日: 2011-10-12 

織田信長6

 佐久間信盛は、今はあまり有名ではないが、一時期までは織田家の中でもっとも有力な武将であった。石山本願寺との戦いでは主将として抜擢され、羽柴秀吉や光秀よりも大身であった。
 信長は、武田氏を滅ぼした後、様々な過去の罪状をあげて佐久間信盛とその息子を追放した。

 信長は、人間を機能でしか評価しない人物であり、機能が落ちてきた配下は、突如としてこのように切り捨てる性癖をもっていた。彼は、他者が自分に背くことはあまり考えなかったようでもあり、自分の行動によって周囲がどのような気持ちになるかを考える才能に乏しかった。
 光秀は、老境に達しており、四国征伐の事実上の軍事の責任者からも外され、信長の寵を失いつつある自分を感じていたのではないであろうか。そして、佐久間信盛のように、用済みとなれば弊履のごとく捨てられるのではないかと危惧したとしてもおかしくはあるまい。
 遠藤周作の反逆という小説では、信長の怯えた顔が見たいという理由で、荒木村重や光秀が背いたという設定で一連の反逆が描かれている。そのような気持ちもあったであろう。
 しかし、やはり主たる理由は、「滅ぼされる前に信長を滅ぼしてしまうしか方法がない」という落ち込まれた気持ちになったことではないであろうか。一時期、光秀は家中でもっとも早く城持ちの家臣となり、信長の寵臣であった。しかし、後にその座を秀吉に奪われ、老境に達した光秀としては、信長を滅ぼすしか自分が生き残る道はないという考えに憑かれたのではないかと私は判断している。
 そして、本能寺の変が起こった時点で、信長の周辺には軍団がいなかったのである。
 このことも、光秀が決起する一要因となったのであった。

この記事を書いたプロ

中隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 中隆志

京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL:075-253-6960

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
解決の事例

1、自賠責では後遺症が非該当とされ、損害保険会社から債務不存在(要するに保険会社側から賠償金の支払義務がないことの確認をする為の裁判)訴訟を提起されたが、判決...

弁護士費用について

 マイベストプロを見られた方は、初回相談料を無料にさせていただいております。 ご予約の際にお問い合わせください。 また、当事務所の3名は、全て法テラス(...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
中隆志 なかたかし

多重債務や犯罪被害、交通事故被害に苦しむ人々を法律によって救いたい(1/3)

 「法律を知らないがために不利益を被っている人々を守りたい」。インタビューの冒頭、弁護士の中隆志さんは淡々とした口調ながらも熱い思いを語ってくれました。京都市営地下鉄「京都市役所前」駅から歩いて約5分のところに中隆志法律事務所を構える中さん...

中隆志プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

交通事故、離婚、遺言・相続で適切な対応は中隆志法律事務所へ。

会社名 : 中隆志法律事務所
住所 : 京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL : 075-253-6960

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-6960

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中隆志(なかたかし)

中隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

自賠責では非該当だったのに、裁判をして12級になりました

 事故後ずっと痛みがありましたが、自賠責の等級認定では「...

M
  • 30代/女性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
読書日記「東京と神戸に核ミサイルが落ちたら所沢と大阪はどうなる」

 講談社+α新書。兵藤二十八。 軍事学の本であると思うのだが、核戦争がどういうものか、どこの国がどれだけ核...

読書日記「悪霊」(上)(下)

 新潮文庫。ドストエフスキー。 上下巻で1300~1400頁ある長編小説である。 実際にあった事件をモ...

けっこうお目々も大きいワン
イメージ

 初代小次郎と比べると目が小さい二代目小次郎であるが、普段は菅田将暉のように見開いていないだけのようで、...

読書日記「弱者の戦略」

 新潮新書。稲垣栄洋。 自然界においては強い者が勝つのではなく、勝ったものが強いのである-。 こういう...

渡り鳥(と思われる鳥)
イメージ

 少し前だが、庭で朝に葉巻を吸っていると、この鳥が毎日来ていた。 私の方を時々チラチラ見ていたので、あ...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ