コラム

 公開日: 2011-12-02 

龍馬の放胆

 龍馬は自分の命についてどのように考えていたのであろう。
 彼は土佐藩を脱藩後、土佐藩が脱藩の罪を許し(龍馬からすれば龍馬は天下の龍馬であり、土佐藩が許すというのは片腹痛いというところであったろうが)、土佐藩邸にいるように言われても京都市中の普通の家屋でぶらぶらしていた。

 寺田屋で襲われた後も、彼の妻であるおりょうと手をつないで河原町通りを歩いていたというのである。さすがに薩摩藩士が見かねて、幕府の目もあることだからと言って連れ帰ったということであるが、自分に天命がある以上死なないと思っていたのか、幕府の目を恐れて戦々恐々としている風情では大事をなせないと思っていたのか。その心境はわからない。
 当時の河原町通りは、今私の事務所がある近くの南北の広々とした通りではなく、人が2人歩くといっぱいいっぱいであったというから、人目につくことは今とはちがったであろうが、それにしてもその放胆さは比類がない。
 京都に数多くいた肩で風を切って歩いていた勤王志士も、通りの向こうから新撰組が歩いてくるのを見たらみな蜘蛛の子を散らすように細い路地に逃げ込んだのとは大違いである。
 龍馬は千葉秀作の弟の道場で最強の男であり、桂小五郎も龍馬に試合でやられたことがあるので、相手の方も龍馬に対して斬りかかるには相当の覚悟がいったであろうが、それにしてもその放胆さには恐れ入る。
 そのような肝の太さがなければ、幕末の薩長同盟や大政奉還の絵は描けなかったということであろうか。
 口の悪い勝海舟も、「明治維新は龍馬が1人でやったことさ」という趣旨のことを話しており手放しで誉めている。
 私などにはほど遠い放胆さである。

この記事を書いたプロ

中隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 中隆志

京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL:075-253-6960

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
解決の事例

1、自賠責では後遺症が非該当とされ、損害保険会社から債務不存在(要するに保険会社側から賠償金の支払義務がないことの確認をする為の裁判)訴訟を提起されたが、判決...

弁護士費用について

 マイベストプロを見られた方は、初回相談料を無料にさせていただいております。 ご予約の際にお問い合わせください。 また、当事務所の3名は、全て法テラス(...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
中隆志 なかたかし

多重債務や犯罪被害、交通事故被害に苦しむ人々を法律によって救いたい(1/3)

 「法律を知らないがために不利益を被っている人々を守りたい」。インタビューの冒頭、弁護士の中隆志さんは淡々とした口調ながらも熱い思いを語ってくれました。京都市営地下鉄「京都市役所前」駅から歩いて約5分のところに中隆志法律事務所を構える中さん...

中隆志プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

交通事故、離婚、遺言・相続で適切な対応は中隆志法律事務所へ。

会社名 : 中隆志法律事務所
住所 : 京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL : 075-253-6960

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-6960

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中隆志(なかたかし)

中隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

高次脳機能障害の父を優しく見守ってくださりました。

 信号のない交差点で自転車で横断しようとした父が自動車に...

M
  • 60代以上/男性 
  • 参考になった数(0

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
読書日記12月6日

「代官山コールドケース」文芸春秋。佐々木讓。 17年前に被疑者死亡で解決したはずの殺人事件がえん罪で真犯...

師走

 師走に入ったが、経営者にとっては冬期賞与を支払わなければならず(思えば賞与は修習生の時の2年間と、その後...

インフルエンザの予防接種

 今年も受けたのである。 40歳を超えてから、受けないその冬は必ずかかるというジンクスがあるためである。...

新しいオモチャと寝るワン
イメージ

 新しいオモチャと寝ている小次郎(二代目)である。 初代小次郎は、オモチャを買ってあげても、気に入らない...

水あれこれ

 売っている水だが、当然のことながらみなそれぞれ味が違う。 私は「いろはす」「六甲の水」も飲むことがある...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ