コラム

 公開日: 2010-07-13 

戦うべき事件と交渉で解決すべき事件


事件にもいろいろ種別があり、戦って戦って戦っていかないといけない事件と、戦いではなく、交渉で終わらせないとだめな事件もある。トレーニングを受けた弁護士は依頼を受けた時に交渉をするのか、調停なのか、訴訟なのか、仮処分なのかといろいろと方法を考える。このときに、その手続きを取ったときの次の展開や影響、解決の可能性、依頼者の意向などを踏まえて方法を選択する。
もちろん、依頼者にとって何がもっともよいのかというのが選択の基準である。
その意味で、弁護士から見て、戦っていかないと打開出来ない事件は訴訟をして判決を取りにいくしか方法がない。一方、訴訟を出すことが様々な余波を生むことになり、交渉で解決しなければいけない事件というのもある。これは経験でもあり、先を見通す力というものが必要となってくる。
しかし、いくらこちらが先を見通していても、相手の弁護士が先を見通せていなければ、交渉によって解決を図ることは不可能である。また、交渉で解決をするよりは、訴訟等になった方が相手の弁護士には着手金が入るので、依頼者の立場を本当に考えているのか、自分の利得のためにやたら訴訟をしてきているのではないかと首をひねりたくなる弁護士もいないではない。
 交渉によって解決しなければならない事件が解決出来るときは、相手の弁護士も先を見通せる弁護士で、自分の利得よりも依頼者のことを一番に考え(当たり前なのであるが、そうでもない人がいるからげんなりするのである)、かつ双方の依頼者が弁護士のアドバイスを聞き入れる場合のみである。
 一見弁護士同士の談合のように見えるかもしれないが、双方の依頼者の利益を確保しようとしてすりあわせていく中で、もっとも双方の依頼者にとってもよい解決が探られるのであるから、談合とも違い、それぞれの弁護士はそれぞれの依頼者を向いて依頼者のために解決しようとしているのである。
 そのために、依頼者自身は説得されて少し不満に思うこともあるだろうが、トレーニングされた弁護士は依頼者のことを一番に考えているものなのである。ただし、それが依頼者に伝わらないことも稀にあるが、それでめげてはいけないのである。

この記事を書いたプロ

中隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 中隆志

京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL:075-253-6960

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
解決の事例

1、自賠責では後遺症が非該当とされ、損害保険会社から債務不存在(要するに保険会社側から賠償金の支払義務がないことの確認をする為の裁判)訴訟を提起されたが、判決...

弁護士費用について

 マイベストプロを見られた方は、初回相談料を無料にさせていただいております。 ご予約の際にお問い合わせください。 また、当事務所の3名は、全て法テラス(...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
中隆志 なかたかし

多重債務や犯罪被害、交通事故被害に苦しむ人々を法律によって救いたい(1/3)

 「法律を知らないがために不利益を被っている人々を守りたい」。インタビューの冒頭、弁護士の中隆志さんは淡々とした口調ながらも熱い思いを語ってくれました。京都市営地下鉄「京都市役所前」駅から歩いて約5分のところに中隆志法律事務所を構える中さん...

中隆志プロに相談してみよう!

京都新聞 マイベストプロ

交通事故、離婚、遺言・相続で適切な対応は中隆志法律事務所へ。

会社名 : 中隆志法律事務所
住所 : 京都府京都市中京区二条通河原町西入榎木町95-1 延寿堂第2ビル5階 [地図]
TEL : 075-253-6960

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

075-253-6960

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中隆志(なかたかし)

中隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

夫から自由になれて本当によかったです。

 別居していた家族もかえりみず、お金も入れてくれない夫で...

S
  • 40代/女性 
  • 参考になった数(0

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
弁護士の諾否通知義務

 弁護士は、事件の依頼があった時には、速やかに依頼を受けるか否かを回答する義務を負っている。弁護士職務基本...

見てるの気づいているワン
イメージ

 膝の上に乗っている小次郎(二代目)を見ていると、「見てるのきづいてるし」という感じでチロッとこちらを見...

読書日記3月21日

「完訳フロイス日本史① 将軍義輝の最期および自由都市堺」中央公論新社。ルイス・フロイス。 ルイス・フロイス...

読書日記3月16日

「怪魚を釣る」インターナショナル新書。小塚拓矢。 学生の頃から海外を中心に怪魚(定義は体長1メートルか体...

イメージ

image_13121.jpg もともとは30㎝程度の盆栽の桜を買ったのだが、木に勢いがなくなってきたため、大きい鉢に...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ