コラム

 公開日: 2014-09-04  最終更新日: 2015-12-10

【成年後見】成年後見のメリット

皆様、ご無沙汰しております。
オギ法律事務所 弁護士の荻原です。

今年は本当に雨が多いですね。
私の住む京都府でも福知山地方で豪雨による甚大な被害が生じており、
何かできることがあれば、おこなっていきたいと思っております。

さて、今回は「成年後見制度のメリット」について
コラムを書きたいと思います。

そもそも、成年後見制度とは、
判断能力が低下している方(本人)の財産管理や療育看護などに関する事務を
本人と共に本人の支援者である成年後見人などが行うことによって
本人の自己決定権を尊重しつつ、本人の財産等を保護する制度です。

判断能力が低下している方(例えば、痴呆症や、認知症を発症している場合等)は、
財産の取得・処分に関する契約や、
介護・福祉のサービスに関する契約を行うことができず、
あるいは誤った判断に基づく契約をすることになりかねません。

ですので、判断能力が低下している方についても、
本人のための充実した契約を行うことができるよう
成年後見制度を利用するほうが望ましいのです。

しかし、現在の民法においては、成年後見制度を利用するためには、
必要書類を揃えた上で、
家庭裁判所に後見開始等の申立を行い、家庭裁判所の決定を得なければなりません。

そして、この家庭裁判所への申立手続きがかなりの手間であること、
及び申立権者が本人又は4親等内の親族等に限られていること、
(社会福祉法人などが申立を行うことができないのです)
などの理由から、
成年後見制度の利用は、あまり進んでいないのが現状です。

そこで、このコラムでは、
「こういった場合には、特に成年後見制度を用いるメリットがある」
という場合をいくつかご紹介し、
成年後見制度のメリットを感じていただければと思います。

【場合1 相続が開始されたものの、相続人の一部の者が
     判断能力が低下しており、遺産分割協議が進まない場合】

遺産分割協議を行うためには、相続人全員の同意が必要です。
ですので、判断能力が低下している相続人がいる場合は
相続人全員の同意が得られず、
遺産分割協議や、不動産の相続登記が進まないことになります。
(なお、無理矢理又は強引に、相続を進める等すると、あとで、相続自体が無効となることがあります。)

高齢化社会の到来に伴い、このような、認知症などにより
判断能力が低下している相続人が増えているのが現状です。

このような場合は、親族などによって速やかに後見開始の申立てを行い、
選任された成年後見人が相続人の代理人として、
遺産分割協議を行っていくのが有益です。

【場合2 本人の周りに本人の財産を引き出そうとする
     おそれのある者が存在する場合】

高齢者・障害者の方々が今後の人生のために大切に保管している財産を、
判断能力が低下していることにつけこみ
その親族や、支援者と称する者が、本人の財産を管理した上で、
財産をこっそりと引き出すような被害が、近時急増しております。

このような被害を防止し、高齢者・障害者の方々の財産を
しっかりと守るためには、
後見開始の申立てを行い、選任された成年後見人が
高齢者・障害者の中で、判断能力が低下している方の代理人として、財産をきっちりと管理し、
引き出されることがないようにすることが有益です。

【場合3 高齢者・障害者虐待のおそれがある場合】

高齢者社会の到来に伴い、
高齢者の介護を行う者が、介護疲れや自己の経済的困窮等の理由により
身体的虐待、放置(ネグレクト)、精神的虐待、経済的虐待などの
虐待を行うケースが急増しております。
また、障害者の生活においても、同様のケースが見られます。

このような高齢者・障害者の虐待のおそれがある場合は
後見開始の申立てを行い、
選任された成年後見人が
(1)まず高齢者・障害者の生活環境をしっかりと整え、
   財産を管理し、もって虐待の再発を防止し
(2)その後、福祉関係の団体などと連携を取って、
   本人のための有益な福祉サービスを検討して実践していくこと
が、虐待防止のためには有益です。

以上の3つの場合以外にも、
成年後見制度を利用するメリットがある場合はとても多いです。

オギ法律事務所は、荻原のこれまでの成年後見業務の実績を活かし、
成年後見制度に関するご相談や、成年後見申立の書類作成等に関するご相談、
更には、実際に成年後見人などに就任されている方からの
財産管理等のご相談に取り組んでおります。

弁護士に相談・依頼すると、
成年後見制度もスムーズに利用できる場合が多いです。
成年後見制度のメリットを感じられた方は
是非、一度、ご相談いただくことをお勧めいたします。

この記事を書いたプロ

オギ法律事務所 [ホームページ]

弁護士 荻原卓司

京都府京都市伏見区竹田久保町21-7 ビル・マルジョウ3F [地図]
TEL:075-646-1800

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