コラム

 公開日: 2015-05-19 

建築物の欠陥をどう立証するか(主観的瑕疵編)

建築物の欠陥については、主観的瑕疵(契約上約束されている性能や形状に達していない状態)、客観的瑕疵(契約上の如何を問わず、建築基準法令に違反してたり、一般的な建築基準に合致しない状態)に大別できます。主観的瑕疵については、たとえば契約上、特別な免震性能を持つ建物を建ててもらう約束だったのに、そのような性能を持っていないものが建ってしまった場合です。この場合,建築基準法令などには違反しない程度であるが、それ以上の性能を得られていないので、主観的瑕疵となります。この場合、約束がきちんとなされたのか、約束違反があったのかが立証として必要となってきます。ただ、これだけではいささか物足りず、そのような約束をしたことの合理性、たとえば深刻な被災経験があったことや、地域の防災センターとして他の建物が壊れても、必ず存立して機能しうる必要がある等です。単純に約束違反だけを立証しても、裁判所の心は動かないことになります。裁判所は、その判断をする必要性がまずあり、その必要性を満たすための理屈について、法的に許容できるかという思考回路をとりますので、単純に約束違反だけではいささか物足りないことになります。よく約束がこのようだったから、守ってもらわないと困るし,それで訴訟できますかというご相談を受けますが、約束の形式的な違反だけでは難しいと言わざるを得ません。
また、建築業者側からは、当初の計画とは違うけれども施主が了承したんだという主張が出されることがあります。その場合、監理の建築士が了解を出している場合もあり、建築士とのコミュニケーション不足が祟ることもあります。建築士の先生は、しっかりと報告してくれるような先生を選ぶべきでしょう。

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