コラム

 公開日: 2017-06-30  最終更新日: 2017-10-31

ウールのスーツはクリーニングをお勧めしていません

春と秋の衣替え

我が国日本は春・夏・秋・冬の四季に恵まれ、その時々の趣を感じることが出来ます。
それぞれの季節に合わせた衣類も数多く存在し、その季節を楽しんでいます。
そして、ひとつの季節が終わると、次の季節に合わせた衣類に着替えます。
この事を、衣替えといいます。

前の季節に着ていた衣類を片付けるときには、汚れなどを確認して、汚れを見つけければ洗濯(クリーニング)に出して次の季節にはきれいになったもの着ることが出来ます。

特に、夏から秋に。 冬から春にの季節の変わり目の衣替えが大きな節目になっています。

ドライクリーニングと水性(ウエット)クリーニング

クリーニングにはドライクリーニングと水性クリーニングがあります。
ウールのスーツ。何も考えずに「ドライクリーニング」に出していませんか?

●ドライクリーニングは1830年代、年間を通して乾燥している欧米で発達しました。
石油系や塩素系の溶剤で、身体に付いた皮脂など油性の汚れを落とすのに適していて、衣類の伸び縮みが生じにくく繊維に負担があまり掛かりません。
しかし、汗などの水溶性の汚れは落とせないために、クリーニング後にゴワゴワした質感になることがあります。

●水性クリーニング(水洗い)は汚れの90%はタンパク質、アンモニア、塩分で、汗や埃などの汚れをよく落とします。
しかし、縮みの変化によって繊維に負担がかかり、型崩れが起きやすく、乾燥や衣類を元の状態に戻すための仕上げにも手間と時間がかかります。(ドライの5倍ほどの手間が掛かるとか!)

●ドライクリーニングは大きな洗濯機(ドラム)の中に溶剤を入れ、ペーパーフィルターと活性炭でろ過しながら洗っています。
当然ながら、その利用回数が多いほど溶剤はだんだんと汚れてきます。

その汚れが酷くならないうちに交換すべきところを怠ると、衣類の汚れや汗が濃縮され泥のような色になり、あの独特のにおい(脂肪酸臭)を発します。
ドライクリーニングのニオイと思っているのは、溶剤の腐敗臭なのです。
生地の風合いもも損ねてしまいます。

ゴワゴワのスーツ!

毎年衣替えのたびに、ドライクリーニングをした衣類の弾力がなくなり、ゴワゴワとなっていることを経験していませんか?
これは、ドライで落とせなかった水性の汚れ、汗の塩分やほこりなどが繊維の間に固まってしまっているためです。
そのことによって、繊維を傷め、ゴワゴワになり羊毛本来の弾力が無くなっています。
テカテカになっているのも、ドライの性と言っても過言ではないと思っています。

水性クリーニングとドライクリーニングの混合方式

昔ながらのクリーニングの職人さんは、「塩抜き」と言って、溶剤使用(ドライ)で皮脂や口紅などの油性の汚れを、水洗いで汗や埃を洗い、ドライと水洗いと混合方式でクリーニングをしていました。
衣類のシワなども大きなアイロンとプレス機で形を整え、仕上げをしていました。

今では、その職人さんも数少なくなって一部のクリーニング店か、大手のクリーニング店ので行っているそうです。

料金はそれなりに高額になりますが、お気に入りのスーツをいつまでも気持ちよく着るためには、ある意味投資もやむ得ないのではないでしょうか。

● 混合方式を取り扱っていないクリーニング店でも、水性(水洗い)をしているお店でクリーニングをしてみてもよいのではないでしょうか。
以外にきれいになりますよ。
但し、仕上げ、アイロン使いの上手なお店を選んでください。

ウールのスーツは洗わない方が良い

スーツなどに使用する生地の多くは、ウール(獣毛)から織られています。
その繊維の表面を覆い水分、油分を弾く鱗状のスケールがあります。
毛根から毛先に向かって一方方向の鱗状のスケールのために繊維が絡み、スケールは細い程多く発生します。
その絡みを利用して繊維を編んで生地(スーツ地)にしているのです。

ところが、ドライクリーニングであれ、水性クリーニングであれ、洗う(もむ)ことによって、この「うろこ状のスケール」にダメージを与えることになります。
そして、クリーニングすることによって、裏地、芯地などの裏付属にも据え付けのトラブルが発生することも有ります。

また、襟もとや袖口、裾などの油脂の汚れも、日常的にはカッターシャツを着た上の着用することが多く、直接肌に触れることがほとんどないため、ドライクリーニングの必要性を感じません。
汚れの90%以上の埃、泥などの汚れも、日々のブラッシングで十分に落とすことが可能です。

私どもでは、余程の汚れが付かない限りクルーニングはお勧めしていません。
日々のお手入れを充分にお願いしています。

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