コラム

 公開日: 2015-08-27 

客間・ゲストルームの間取りの考え方

客間は本当に必要かを考える

家のつくりは、そこに住む人の生活スタイルで変わります。客間を設けるかどうかも、来客が多いか少ないかによって決めるほうがいいでしょう。

年に1~2回程度、両親や親戚・知人が泊りがけで訪ねてくる、というのであれば、客間が必要どうか疑問です。せっかく作った客間が使われず、収納用の部屋になっているケースも少なくはありません。

しかし、来客が多く、お泊りいただく場合が多ければ、やはり客間が必要になるでしょう。その際、考えたいことは、「客間は人をもてなす空間」ということです。
ゆっくり、くつろいでいただける客間にしたいものですね。

そのための工夫の一つが間取りです。

家の中のプライベートな空間と客間を動線によって分けておくと、お客様、応対する側双方に適度な距離感ができ、よけいな気疲れを生まずにすみます。

また、客間とプライベート空間の間に、格子衝立などをさりげなく置き、ほどよい距離を作る工夫も考えられるでしょう。

客間とゲストルーム(guest room)

ところで客間とゲストルームは同じものでしょうか。

イギリスではゲストルーム(guest room)が客間にあたりますが、ここにはベッドや衣装掛け、机、椅子があり、トイレやバスルームも付属しているのが一般的です。ホテルと同じですね。

それに対して日本ではこうしたゲストルームに相当する部屋はなく、床の間のある座敷を客間にし、泊まる場合は布団を敷いて泊めていました。布団は人数に応じて敷くということができます。

また和室の客間は、布団をしまえば、お客様がいない時、別の使い方もできるという利点もあります。
客間を作る際、洋室にするか和室にするか、こうした点も含めて考えておくとよいでしょう。

京町屋の客間

むかしの京町屋には家の真ん中に「坪庭」がありました。そして、この坪庭を中心に居間、客間を配置する間取りでプライベート空間とお客様の空間を分け、また、坪庭の風情が目を楽しませるという工夫もされていました。

それとともに、来客中は子どもでも、家の中で大きな声で話さない、バタバタと音を立てて歩かないなど、お客様への気遣いを身につけていました。
また、客として訪ねた側も、畳のへりや敷居を踏んだり座ったりしないという作法を心得ていました。
畳や敷居は傷みやすい場所なので、家を傷めないようにとの心配りです。

客間のくつろぎは、迎える側、客になる側、双方のこうした気配りが生むとも言えるでしょう。これからの客間を考える際に、大切な要素になるではないでしょうか。

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