コラム

 公開日: 2015-10-14 

茶室の空間の基準は四畳半/普通の部屋との違い

自分の茶室をつくる

茶道をなさっている方で「自分の茶室を持ちたい」と思う方は多いことでしょう。

「自宅の庭に独立した茶室を」とお考えになる方があり、「家やマンションの一室を茶室に」とお考えになる方がいらっしゃいます。

しかし、茶室をつくることは簡単なことではないのも事実です。

なぜなら、茶道そのものが長い歴史を持ち、奥が深いものだからです。安直に考えで茶室を作っても、茶室とは呼べない茶室ができあがるだけでしょうし、また、十分に考え、部材も吟味し、ようやく茶室をつくったものの、茶の師匠から「これは茶室ではないと言われる」いうケースもあるようです。茶室もまた奥が深いということでしょう。

又隠(ゆういん)

茶室の基準は四畳半で、これは一丈(約3m)四方、仏教で言う「方丈」に近いサイズです。

「4畳半切」と言われる炉と畳の配置になります。
その典型が千利休の孫・千宗旦が建てた茶室「又隠(ゆういん)」です。

躙口(にじりぐち/客の出入り口)をくぐると客畳、貴人畳と続き、床の間があります。躙口の左に茶道口(さどうぐち/亭主が茶をたてるための出入り口)があり、踏込畳(ふみこみだたみ/亭主が茶室に入るとき最初に踏み込む畳)、手前畳(てまえだたみ/亭主が点前を行なう場所の畳)があり、真ん中に炉が切ってあります。

窓は二つの下地窓と突上げ窓だけで、余分なものを排した空間は、茶の精神性をあらわしたものと言われています。

数多く茶室を見る

茶室は、炉があることで点前座が決まり、床の間によって客の座る位置が決まり、入口によって導線が決まります。

茶室をつくるにあたっては、この3点に意をおくことが大切です。そのためにも、多くの茶室を見ることをおすすめします。

もちろん、有名な家元の茶室などには簡単に入ることはできませんが、茶室には優れた作品の「写し」があります。著名であれば近代や現代に作られた「写し」があります。
そうした「写し」に実際に足を運び、見て、感じる。その上で、その茶室の平面図や写真を見る。こうした作業を何度も繰り返し、自分の茶室をイメージすることは、深みのある茶室づくりにつながります。

あるいは、たとえば「又隠」のなかで、亭主として茶道口を入る自分をイメージする、客として躙口をくぐり、正面の床の間を見る─そうしたことを想像してみることも、よい茶室をつくるうえで多くの示唆を得ることになるでしょう。

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