コラム

 公開日: 2015-11-11 

来客が少ない人のための客間・ゲストルームの活用方法

興味深いデータ

客間・ゲストルームについて興味深いデータがあります。「家に客間はありますか」という問いに「はい」と答えた人が40%、「いいえ」と答えた人が60%。問題はこの先です。

「はい」と答えた人に、「客間があってよかったと思いますか」と重ねて訊ねたところ90%の人が「はい」と答えました。

そして、家に客間はないと答えた人に「客間がなくてよかったですか」と訊ねたところ、「はい」と答えた人は全体の60%。残り40%の人が、「つくっておけばよかった」あるいは「どちらとも言えない」と答えました。

いろいろなことを考えさせるデータです。しかし、「そもそも家は誰のためにあるのか」と言えば、やはりそこに暮らす人のためにあります。

この点もふまえてあらためて客間・ゲストルームについて考えてみましょう。

家族の場所・お客様の場所

一般に、客間・ゲストルームは家の一番いい場所におかれます。

しかし、来客頻度が低い場合、もっと別の考えがあってもいいでしょう。つまり、一番いい場所を、家族の場所でもあり来客時にはお客様の場所にするという考え方です。

たとえば、家の中の一番いい場所にリビングを設け、その一角に畳のコーナー、または小上がりを作って襖で仕切れるようにしておく。

普段はこのスペースに仕切りは設けず、空間の奥行きを保ち来客時のみ仕切りを入れて、お客さまのプライバシーを守るという方法です。

このスペースの外部に縁側を設け、出入りを自由にし、お客さまに庭を楽しんでもらうということも考えられます。また、家づくりにはカラーコーディネイトも欠かせません。家族の場所、お客さまの場所のカラーリングも考えておきたいポイントです。

日常使用さるゝ家族を主として

松田軍平という建築家がいます(明治27年生まれ、昭和56年没)。

そして、残された作品の一つにブリヂストンの創業者・石橋正二郎の私邸があります。

松田軍平は生前、日本の住宅建築について「従来の住宅は往々にして客本位として作られたものが多い様ですが、本来の目的は日常使用さるゝ家族を主として計画されねばならぬと思います」と語りました。

やはりまず「家族にとって住みやすい家を」という考え方です。しかし、久留米市に現存する石橋正二郎邸は現在、ブリヂストンの迎賓館として使われています。

家族にとって暮らしやすい空間、お客さまにとってくつろげる空間、二つの空間の関係を考えさせられる事例です。

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