コラム

 公開日: 2016-10-05 

小屋裏収納を設置する際に注意すべき建築基準法

小屋裏収納とは

小屋裏収納は、屋根と天井との間にできる空間を利用した収納スペースのことを言います。

ところで、ロフトは正式には「小屋裏物置等」と呼ばれます。小屋裏収納とロフトに違いはあるのでしょうか?

最近の賃貸アパートには「ロフト付き」を謳ったものが多くなっています。それを見ると、「収納」のみではなく「寝る場所としても使える」と受け取れるものが多いようです。

小屋裏収納は収納のみ、ロフトは寝場所や趣味の小部屋代わりにも使える、というのが一般的なイメージと言えそうです。しかし、建築基準法ではどうなのでしょう。

小屋裏収納やロフトにまつわる建築基準法

小屋裏収納(ロフト)の面積や天井高などは、平成12年6月1日付けの「建築基準法の一部を改正する法律の施行について」という通達で定められています。

その内容を見てみましょう。

【通達】
小屋裏、天井裏、その他これらに類する部分に物置等がある場合、当該物置等の最高の内法の高さが1.4メートル以下で、かつ、その水平投影面積がその存する部分の床面積の2分の1未満であれば、当該部分については階として取扱う必要はないものとする。

通達のポイントは2点です。

□天井の高さは1.4メートル以下でなければならない。
□床面積は2階の床面積の1/2未満でなければならない。

この基準を守らないと小屋裏収納(ロフト)として認められません。床面積に算入されたうえ「階」と判断され、たとえば2階建ての建物が「3階建て」と指摘されることになります。

自治体によって異なる見解

小屋裏収納(ロフト)でまぎらわしいのが、昇降に使うはしごの取り扱いです。

以前は、「可動式のはしご」でなければ許可されませんでしたが、最近は自治体によって条件が緩和されています。

しかし現在も、固定式のはしごではなく「可動式のはしご」を指導するところがありますので、きちんと確認することが必要です。

また、窓の設置に関しても全国共通の規準はありません。収納場所に窓は不要と判断する自治体もあれば、小屋裏収納の床面積の1/20を超えなければ取り付け可能とする自治体もあります。

こうしたことは、各自治体の裁量に任されています。小屋裏収納(ロフト)の設置をお考えであれば、まず自治体へ確認し、自治体の定める基準に合わせることが求められます。


小屋裏スペースを設けることで天井が高くなり、空間に広がりを持たせることも可能です。敷地が狭い狭小住宅などの場合は、高さを設けることで部屋自体は狭くても開放的な部屋作りをすることができるのです。また、小屋裏スペースを物置や趣味のスペースにすることで、限られた住空間をより有効に活用することができます。

こういったことも考慮しながら、屋根裏の活用方法について検討してみてはいかがでしょう。

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