コラム

 公開日: 2013-04-08  最終更新日: 2014-07-03

新島襄と妻・八重が愛した住宅

 同志社創立者・新島襄とその妻今年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公である新島八重。二人が昭和7(1932)年まで暮らした京都寺町丸太町にる私邸「新島旧邸」は、、明治11(1878)年に建造された建物であり、今年で築135年を迎える。そして、昭和60(1985)年には同志社創立者の旧居として、調度・家具類を含めて京都市有形文化財に指定されており、その価値が認められている。

 「新島旧邸」は、アメリカ合衆国でイギリス植民地時代 に流行した「コロニアル様式」のアーリーアメリカンスタイルをとりいれた外観を持つ和風住宅である。特徴的なのは、東・南・西の3面にバルコニーをめぐらし、大きな窓を各部屋に計画していることである。

21歳からの9年間をアメリカのボストンで過ごした新島襄にとっては、若い頃に慣れ親しんだ住宅の風景ということもあるせいか、明治初期の住宅としては、最先端の生活様式を導入しながら建築された「新島旧邸」。当時としては珍しく、住居内に暖炉と煙突を利用したセントラルヒーティングシステムが構築されており、板張りの腰掛式トイレや土間のない板張りのダイニングキッチンも整備されている。椅子やテーブルが 並ぶ、フローリングで仕上げられた洋風の趣の居間・応接間が現在もそのまま保存・展示され、東南角にある新島襄が愛した日当たりのいい書斎も、机と共に当時の姿をそのまま今に伝えている。

 和に洋をうまくとりいれながら、生活様式に対する工夫が随所にみられる「新島旧邸」。時代の先を読み、自由を愛した新島襄とその妻八重に、平成の現在はどのように映っているのであろうか。


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