コラム

 公開日: 2018-02-15  最終更新日: 2018-03-26

生活習慣病(高血圧)その4 高血圧に対する鍼灸治療

 平成26年の厚生労働省「主な傷病の総患者数」の調査によると、高血圧は、10108千人、男性4450千人、女性,5676千人と報告されている。
 平成28年国民健康・栄養調査報告 第2部 身体状況調査結果での年代別血圧の状況では、60歳台は、22.4%、70歳台は、32.1%、75歳以上では、35.8%と年齢が上がるとともに増加傾向にある。
 また、血圧の状況を詳しく見ると70歳以上では、正常高値血圧は、25.5%(黄緑色)、Ⅰ度高血圧は、33.9%(紫色)と高くなっている。至適血圧(青色)は、年代が上がるにつれ減少している。 
 加齢と共に血圧は、正常域でも正常高値血圧(黄緑色)やⅠ度高血圧(紫色)の割合が増加してくる。 
 高血圧は、サイレントキラーとも言われ自覚症状が乏しい疾患である為、高血圧を主訴として治療する事は少ない。しかし、進行すれば合併症など命に関わる事もあるため高血圧での適切な対応が必要となる。

高血圧症に対する鍼灸治療の効果

 高血圧症に対する鍼灸治療の効果を文献的に調査を行った報告では、以下のような事が報告されていた。(高血圧症に対する鍼灸治療の効果に関する文献的検討と今後の課題:廣正基ら,全日本鍼灸学会雑誌、2003年、第53巻1号 pp55-61)
 調査方法は、和文と英文の文献から高血圧に対する鍼灸治療の効果をみたものに絞り調査した。結果、①鍼灸治療の効果では、24件中22件が降圧の効果があった。降圧では、10〜20mmHg程度のであった。②治療部位と治療方法は、様々な部位や方法が使われていた。鍼灸治療による降圧効果の機序まで迫った研究がなかったことから、現時点での作用機序は不明だが、血圧の降下の考察として①動脈血管抵抗の低下、②抹消動脈の拡張による降圧、③全身調整による自律神経機能の是正による降圧がなされているが、いずれも推論に過ぎないっと報告している。
 また、論文では、血圧の値のみに注目するのでなく、様々な症状や愁訴への効果、QOLも併せて評価することによって、降圧剤とは異なる効果を明らかにする為に、鍼灸治療に来院した患者で高血圧のグループと高血圧でないグループで高血圧関連愁訴の出現頻度を検討したところ、正常なグループに比べて高血圧のグループの方が肩凝り、頭痛、目の疲れなどの愁訴が多く有していた。高血圧患者における血圧の降下と共に愁訴の改善によるQOLの向上が鍼灸治療の特徴であれば、高血圧症に対する鍼灸治療の効果は、血圧値のみでなく、主観的な評価も加えて判定する事も重要であると報告している。

その他の報告

 他の報告でも、高血圧グループと正常血圧グループとに分け血圧が下がるが調査した。治療は、血圧を下げるための治療ではなく、腰痛、関節痛などと全身調整を目的にした治療した結果。高血圧グループのみの血圧が下がりました。また、週1回、2ヶ月間の鍼灸治療を行った。その後24時間血圧測定を結果、「24時間平均血圧」、「昼間血圧」、「夜間血圧」のすべてで高血圧患者グループのみ血圧が下がったと報告しています。このように正常範囲から逸脱した血圧(高血圧や低血圧)の場合において作用するとのではないかと報告しています。上記の患者は、降圧剤を服用しながらも血圧コントロールが不十分な患者グループだったことから、降圧剤の反応をよくするのではないと考えられますが、これを指示する研究はない為、推測の域を出ませんっと報告されていました。(明治国際医療大学)

まとめ

 高血圧は、自覚症状が乏しい疾患である為、高血圧を主訴として治療する事は少ない。しかし、進行すれば合併症など命に関わる事もあるため高血圧での適切な対応が必要となる。
 高血圧患者は、肩凝り、頭痛、目の疲れなどの愁訴が多く有いる。血圧の降下と共にそれらの愁訴の改善によるQOLの向上することでも高血圧症に対する鍼灸治療の効果があると考えます。


生活習慣病(高血圧)以外で鍼灸治療は、どのような疾患(症状)に効果があるの?

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